NVIDIAのDisplaced Micro-Mesh

最終更新日 2023年09月07日

NVIDIAのDisplaced Micro-Meshとは

基礎

Displaced Micro-Meshとは、レイトレーシングの処理を効率化する機能です。レイトレーシングとは、コンピューターで光の流れを実際の場合と同じように作り出しレンダリングすることです。レンダリングとは3次元空間において立体的に表現した物体に対し、色や質感、光源による光の反射や影の表現を行い画像を描画する処理です。

レイトレーシングでは光が立体形状に当たったか判定する処理を行います。ポリゴンが細かいほど立体形状を構築する処理が重くなります。ポリゴンとは、立体形状を表現するために使用する多角形です。光が当たったか判定するために使用する立体形状を構築する処理を軽くする機能がDisplaced Micro-Meshです。

厳密には正しくないが大雑把な解説

Micromesh Graphics Primitive For Micro Triangles | NVIDIA Developer ではDisplaced Micro-Meshについて解説しています。この記事が掲載している画像を使用し、厳密には正しくないが大雑把に解説します。

Displaced Micro-Meshの例
Displaced Micro-Meshの例

画像は蟹の立体形状です。左半分は粗い三角形のポリゴンで構築した立体形状です。右半分は細かい三角形のポリゴンで構築した立体形状です。Displaced Micro-Meshが粗い三角形から細かい三角形に変換します。単に三角形を細かくするだけではなく、凹凸も表現します。このような変換ができるようにデータを用意してあり、Displaced Micro-Meshではそのデータを参照して変換します。

光が立体形状に当たったか判定する処理は粗い三角形で行います。例えば1本の光の流れが、粗い三角形内の特定の位置に当たったと判定します。Displaced Micro-Meshが細かい三角形に変換かつ凹凸の再現をするときに、光が当たった位置が適切な位置になるように変換します。

Displaced Micro-Meshを使用しない場合、始めから細かい三角形で構築した立体形状を使用しますが、この立体形状を構築する処理が重く、VRAM使用量が大きいです。Displaced Micro-Meshを使用する場合、粗い三角形で構築した立体形状を使用しますが、この立体形状なら構築する処理が軽くなり、VRAM使用量が小さくなります。光が立体形状に当たったか判定する処理も軽くなりますが、こちらに関してはあまり大きな差が出ません。


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