NVIDIAのシェーダー実行リオーダリング(SER)
最終更新日
2023年09月07日
NVIDIAのシェーダー実行リオーダリング(SER)とは
基礎
GeForce RTX 40 シリーズ GPU の紹介 - GeForce ニュース - NVIDIA | GeForce News | NVIDIA より、シェーダー実行リオーダリングに関する内容を引用します(この記事の公開年月日は2022/09/20)。GPU アーキテクチャは高度に並列化されており、同様のワークロードを同時に実行する際に最も効率を発揮します。しかしながら、高度なレイ トレーシングでは、シーン全体の種類の異なる多数のマテリアルに数百万ものレイが当たり、多様な結果を生むの影響を計算する必要があります。これはシェーダーにとって非効率な処理です (シェーダーは、3D シーンのレンダリング中に光、影、色の適切なレベルを計算するもので、現代のゲームでよく使われています)。大雑把に言うとシェーダー実行リオーダリングとは、レイトレーシングの処理を並列化し処理の効率を高める技術です。英語ではShader Execution Reorderingであり、略してSERです。
NVIDIA の新しいシェーダー実行リオーダリング (SER) テクノロジは、以前は非効率だったワークロードを動的に再編成し、効率の良い処理に変えることで、シェーダーの性能を最大 2 倍、ゲーム中のフレーム レートを最大 25% 飛躍させます。
レイトレーシング
レイトレーシングとは、光の流れを実際の場合と同じように作り出しレンダリングすることです。レンダリングとは、3次元空間で立体的に表現した物体に対し、色や質感、光源による光の反射や影の表現を行い画像を描画する処理です。レイトレーシングでは光の流れをシミュレーションし、光の反射、透過、屈折等まで再現します。Ada Lovelaceで登場
シェーダー実行リオーダリングは、アーキテクチャーのAda Lovelaceで登場しました。処理の効率が高まる理由
大雑把に解説します。例えば四角い部屋があり中央に物体があるとします。ある方向から物体に光が当たる場合をシミュレーションします。多くの光が部屋の天井、壁、床、物体に到達したとき、到達した時点における処理を行います。多くの光がほとんど同時に天井、壁、床、物体に到達し、似たような処理を並列に行えるので効率が高いです。反射した光が天井、壁、床、物体に到達したとき、到達した時点における処理を行います。多くの反射光において到達するタイミングが大きく異るので、似たような処理を並列に行えず効率が低いです。シェーダー実行リオーダリングでは、似たような処理を並列に行えるように並び替えるので効率が高まります。
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