メモリーカードのデータ保持期間

最終更新日 2023年09月08日

メモリーカードのデータ保持期間とは

基礎

メモリーカードのデータ保持期間とは、データを保存してから正常に読み込み可能な期間です。メモリーカードはデータの記録にフラッシュメモリーを使用します。フラッシュメモリーにはセルと呼ぶ微小な領域があります。セルに電子を溜めてデータを記録しますが、長期間経過すると自然に電子が抜けるのでデータ保持期間が有限です。

保持期間の目安

一般的にはデータ保持期間が5〜10年間です。フラッシュメモリーの種類、劣化、保管環境等によって異なり、最悪1年未満の場合もあります。

メモリーカードはデータ長期間保存に適していない

メモリーカードは紛失しやすく破損しやすいので長期間のデータ保存に適していません。長期間保存するのであればパソコンのストレージ等に保存するとよいです。例えばデジタルカメラで使用中のメモリーカードに保存したデータを、定期的にパソコンのストレージ等に移動しておくとよいです。

通電してもデータ保持期間がリセットしない

メモリーカードをパソコン等に接続し通電するだけではデータ保持期間がリセットになりません。例えばデータ保持期間が10年の場合、通電したままでも10年経過するとデータが消えます。この理由は、通電してもセルに電子を再注入しないためです。ちなみに、通電しデータ読み込みしてもデータ保持期間がリセットになりません。セルの電子量を確認するだけであり、セルに電子を再注入しないためです。

データ保持期間をリセットするには再度データ書き込みが必要です。再度データ書き込みを行うと、セルの電子量がデータ書き込み時の電子量になり、データ保持期間がリセットします。例えばメモリーカードからパソコンのストレージにデータをコピーし、今度はメモリーカードにコピーして戻すと再度データ書き込み完了です。

出典
気になる「自然蒸発」と「セル寿命」(2ページ目) | 日経クロステック(xTECH)(2009/11/18公開記事)

自動リフレッシュ機能

通電しておけばデータ保持期間がリセットになるメモリーカードもあります。例えばパナソニックの産業用SDメモリーカードには、自動リフレッシュ機能があります。セルから電子が抜けるとビットエラーが発生し、ある程度までのビットエラー量であれば訂正できます。訂正不可能までビットエラーが増えるとデータが消えます。自動リフレッシュ機能では訂正不可能になる前に、自動的にビットエラー修正とデータ書き換えを実行しデータ保持期間がリセットします。


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