NVIDIAのディープ・ラーニング・スーパー・サンプリング

最終更新日 2023年09月07日

基礎

ディープラーニング スーパー サンプリング (DLSS) テクノロジ - NVIDIA より引用します。

DLSS 超解像度

AI を使用し、低解像度の画像からより高解像度の画像を出力することで、すべての GeForce RTX GPU の性能を飛躍させます。DLSS は、複数の低解像度画像をサンプリングし、かつ前のフレームからのモーション データとフィードバックを使用してネイティブ品質で画像を再構築します。

大雑把に言うとNVIDIAのディープ・ラーニング・スーパー・サンプリングとは、低解像度の画像から高解像度の画像を生成する技術です。英語ではDeep Learning Super Samplingであり、略してDLSSと呼ぶ場合があります。

機械学習はNVIDIAのスーパーコンピューターが行う

AIがDLSSの処理を行います。低解像度の画像を基に高解像度の画像を生成するための機械学習(マシンラーニング)が必要ですが、これはNVIDIAのスーパーコンピューターが行います。機械学習の成果をDLSS対応GPUを搭載するコンピューターにダウンロードし、DLSSの処理を行います。

メリット

GPUでは低解像度の画像を描画しDLSSで高解像度化すればよいので、GPUにかかる負荷が軽減します。例えば高解像度の画像を生成するとGPUにかかる負荷が高くフレームレートが低い場合、DLSSを使用しGPUにかかる負荷を軽減し、その分をフレームレートの向上に回すことができます。

フレームレート向上にCPUの負荷軽減も必要

DLSSによりGPUにかかる負荷が軽減しても、CPUにかかる負荷が高く余裕がない状態の場合はフレームレートが向上しません。その場合、例えばゲームの設定を見直してCPUにかかる負荷を減らす等の対策を行います。

GeForce RTX 20シリーズで登場

DLSSはGeForce RTX 20シリーズで登場した技術です。

ゲームがDLSSに対応が必要

ゲームでDLSSを使用するには、ゲームがDLSSに対応が必要です。

DLSS超解像度、DLSSフレーム生成

DLSSの新しいバージョンDLSS 3に、オプティカル・マルチ・フレーム生成と呼ぶ新しい技術の追加がありました。そこで、この技術を簡易な呼び方としてDLSSフレーム生成とし、従来から存在する低解像度の画像から高解像度の画像を生成する技術をDLSS超解像度と呼ぶようになりました。

NVIDIA Reflex

DLSS 3にNVIDIA Reflexがありますが、DLSS登場前から存在していたNVIDIA ReflexがDLSS 3に統合したためです。

対応するGeForceシリーズ

DLSS超解像度はGeForce RTX 20シリーズで登場した技術なので、それ以降のシリーズでも対応です。DLSSフレーム生成はGeForce RTX 40シリーズで登場した技術なので、GeForce RTX 40シリーズが対応です。NVIDIA ReflexはGeForce 900シリーズで登場した技術なので、それ以降のシリーズでも対応です。

フレームを増やす

オプティカル・マルチ・フレーム生成では、前のフレームと今のフレームから、今のフレームと次のフレームの間に新しいフレームを生成します。

動くものの表示位置を予測する

新しいフレームを生成するときに、動くものを新しいフレームでどの位置に表示するのが適切か予測が必要です。この予測を行うのがオプティカル・フロー・アクセラレーターです。前のフレームと今のフレームを解析し、新しいフレームにおける動くものの表示位置を予測します。

例えばレースゲームでは様々なものが動いており、それぞれ動く速さや方向が異なります。それぞれの動くものの速さや方向を解析し、新しいフレームでどの位置に表示するのが適切か精度よく予測します。

メリット

新しいフレームの生成処理をGPUのみで行うので、CPUに高い負荷がかかっている場合でもフレームレートが向上します。例えばCPUに高い負荷がかかるゲームをプレイし、CPUの性能に余裕がなくフレームレートが低い場合、オプティカル・マルチ・フレーム生成を使用するとCPUにかかる負荷が変わらずにフレームレートが上がります。

デメリット

完璧には予測できないので、特に動きが速いものだと正確に予測ができず画面が乱れる等が発生する場合があります。ゲームのプレイに支障を来すほどの場合、オプティカル・マルチ・フレーム生成を未使用にすると解決できます。

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