SSD
最終更新日
2021年09月06日
SSDとは
記憶装置
SSDとはSolid State Driveの略であり、パソコン等のコンピューターが使用する記憶装置です。パソコン等のコンピューターではデータを保存できる装置を使いますが、その装置をメモリー装置や記憶装置等と呼びます。
昔から主にHDDを使用してきましたが、SSDはHDDの代わりに使える記憶装置です。
フラッシュメモリー
SSD内部には記録媒体としてNAND型フラッシュメモリーを採用しています。SSDは、フラッシュメモリーにデータを記録します。
大量のフラッシュメモリー・チップを集積し大容量化を実現しています。
フラッシュメモリー・チップとは、フラッシュメモリーや他の電子部品を実装した半導体集積回路です。
SSD内部には、他にもコントローラー、バッファメモリー(DRAM)等があります。
Flash SSD
フラッシュメモリーを採用したSSDをFlash SSDと呼び、一般的にはSSDはFlash SSDを指します。フラッシュメモリー以外を用いた別種類のSSDもあり、例えばRAMを採用したSSD(ハードウェア方式のRAMディスク)があります。
メリット
HDD内部にはモーター等、機械的に動作する部品がありますが、SSD内部にはありません。そのため、HDDと比べるとデータ読み書き速度が速い、衝撃・振動に強い、静音性が高い、消費電力が低い、重量が軽い等のメリットがあります。
SSDは容量あたりの価格が高いデメリットがあり普及の足かせになっていましたが、容量あたりの価格が低くなっており普及が進んでいます。
HDDも当初は容量単価が高かったですが、容量単価が下がっていき、SSDも同じように下がっています。
昔は購入しにくいほど容量単価が高かったので、小容量SSDと大容量HDDを組み合わせて使用する方法が普及していました。
小容量SSDであればSSDの価格が低いので、ストレージにかけるコストを抑えてSSDの恩恵を受けられる方法でした。
SSDのフォームファクター
SSDのフォームファクターとは、SSDの本体サイズ、SSDの本体形状、SSDのインターフェースの規格等、SSDに関する規定の総称です。
フォームファクターに何が含まれているかは厳密に決まっているわけではありません。
例えばフォームファクターは本体サイズ、本体形状であるとし、フォームファクターとインターフェースの規格を区別している場合があります。
フォームファクターは本体サイズ、本体形状を指していることが多く、2.5インチSSD、mSATA SSD、M.2 SSD等があります。
フォームファクターに何が含まれているかは厳密に決まっているわけではありません。
例えばフォームファクターは本体サイズ、本体形状であるとし、フォームファクターとインターフェースの規格を区別している場合があります。
フォームファクターは本体サイズ、本体形状を指していることが多く、2.5インチSSD、mSATA SSD、M.2 SSD等があります。
SSDと偽装チップ(フラッシュメモリー・チップ)
偽装チップ問題
SSDが採用するチップ(フラッシュメモリー・チップ)が、どのメーカーのチップなのか仕様等に記載されている場合があります。SSDによっては某メーカーのチップ採用を宣伝に利用している場合があります。
一般的にSSDのユーザーがSSD内部にあるチップを確認しないですが、中には確認するユーザーもおり、偽装チップであることが判明した場合があります。
例えば、インテルのチップを採用していると謳う某SSDでは、チップにインテルのマークがない等の不審な点が見られ、チップがインテルのチップではないことが判明し、どのメーカーのチップなのか不明なことがありました。
別のインテルのチップを採用していると謳う某SSDでは、チップにインテルのマークがありましたが、存在するはずがない型番があり、偽装チップであると判明しました。
この某SSDの件で、インテルのマークがあっても正規のチップであるとは限らないとわかりました。
Colorful SSD
960GBで7980円の激安SSD発売、前モデルからIntel製チップの記載無くなる | 財経新聞 には、以下のとおり書かれています。(この記事の公開年月日は2019/07/02)廉価なSSDブランドとして知られる「COLORFUL」のSSD「SL500 960G V2」が発売された。容量は960GBで、価格は1万778円(価格.com)。秋葉原の店頭では7,980円(税別)での販売も確認されているようだ(AKIBA PC Hotline!)。採用するフラッシュメモリチップの製造元は記載されていないとのこと。なぜColorfulはSSDにIntel製チップ採用と謳わなくなったのか、その答えはColorfulに聞かないとわからないことです。
前モデルの「SL500 960G」はIntelの3D TLC NANDを採用しているとうたっていたが(パソコンSHOPアーク)、実際にはIntelブランドの使用が許されていない条件で卸されたチップが使われていたのではないかと話題になっていた(過去記事)。
同記事にてリンクが貼られている過去記事より推測すると、Intelは自社の品質基準に満たないフラッシュメモリー・チップを、Intelというブランド名を利用しない条件で他のメーカーへ卸しており、Colorfulはそのフラッシュメモリー・チップを採用したSSDを、条件に反してIntelのフラッシュメモリー・チップ採用と謳って販売したと考えられます。
Colorfulはこのように販売したことが問題であると認識し、Intel製チップ採用と謳わずに販売するようになったと考えられます。
以上の考えは、あくまで個人的な推測です。
Intel以外のメーカーのフラッシュメモリー・チップを採用し、何らかの理由でチップの製造元を記載しなくなった可能性も考えられます。
SATAのモード
Windows Vistaまで
AHCIモードとIDEモードどちらがよいのか、使用するSSD、OS、ドライバによって違います。簡単に言えば速度が出る方のモードにすればよく、どちらのモードの方が速度が出るのか、実際に設定し調べる必要があります。
SSDがSerial ATA 1.0a対応の場合、AHCIモードだと速度低下が発生する場合があり、その場合はIDEモードにするとよいです。
NCQを利用するにはAHCIモードにする必要がありますが、NCQ非対応SSDであればAHCIモードにする必要がありません。
NCQ対応SSDであればAHCIモードがよいですが、利用するOSやドライバによってはNCQ利用できなくてもIDEモードの方が速度が出る場合があります。
Windows 7から
Windows 7からAHCIモードがよいです。Windows 7ではTrimが実装される等、SSDの使用を前提に開発されたので、Windows 7標準のAHCIドライバ利用かつAHCIモードでも速度が低下せず、IDEモードだと速度が低下するだけでなくTrimを利用できなくなります。
SSDの発熱
M.2 SSD
M.2 SSDはドライブベイに搭載する2.5インチSSDと比べると小型化されています。M.2 SSDの内部インターフェースにはSATAとPCI Expressがあり、PCI Express接続はSATA接続よりも消費電力が増加しています。
小型化と消費電力の増加により熱が多く発生しており、異常に温度が高くなると温度を下げるためにパフォーマンスが低下する他、熱により劣化が早まります。
温度が一定レベルに達するとパフォーマンスを落とし温度を下げる機能を、サーマルスロットリングと呼びます。
一般的には、温度が上昇し70度程度を超えるとサーマルスロットリングが機能します。
サーマルスロットリングが機能するので、すぐに熱で故障することがありません。
パフォーマンスが落ちますので、冷却をしてサーマルスロットリングが働かないようにすればパフォーマンスの低下を抑えられます。
PCI Express接続のM.2 SSDでは、パフォーマンスの低下を抑えるために冷却するのが望ましいです。
冷却しなくてもパフォーマンスの低下が見られなければ冷却しなくてもよいですが、できるだけ温度が低い状態で使うと劣化しにくく寿命が延びるメリットがありますので冷却が望ましいです。
SATA接続のM.2 SSDでは冷却が不要です。
発熱による故障
元から発熱が大きいSSDを搭載しているパソコンであれば、発熱大を考慮して設計しているでしょうが、元から発熱大のSSDを搭載していないパソコンへ搭載する場合、発熱により故障する可能性が高まります。発熱大のSSDの搭載を考慮していない設計だと、SSDの熱がマザーボードに伝わり温度が上昇したり、パソコン内部の温度が上昇することによって、SSDに限らず他のPCパーツも故障する可能性が高まります。
十分な冷却性能を確保すれば、故障する可能性を抑えられます。
特に冷却性能が低く高めることが難しいパソコンでは注意が必要です。
例えば、モバイルノートパソコンは内部スペースが狭く冷却性能が低く、冷却性能を高めることが難しいです。
SSDのヒートシンク
M.2 SSD用ヒートシンクの保護シート
マザーボードにM.2 SSD用ヒートシンクが付属し、そのヒートシンクに保護シートが貼られている場合、保護シートを剥がす必要があります。剥がさないと、M.2 SSDの熱がヒートシンクによく伝わりません。
M.2 SSDを使用しない場合は、保護シートを剥がさなくても大丈夫です。
M.2 SSD用ヒートシンクが単体で販売されていますが、保護シートが貼られている場合があり、その場合でも使用するときに剥がす必要があります。
M.2 SSD用ヒートシンクと保証
M.2 SSDに標準装着されているヒートシンクを取り外すと、保証が無効になる場合とならない場合があります。保証が無効になると困る場合、ヒートシンクを取り外す前に無効になるのか確認が必要です。
保証が無効にならなくても、取り外しや取り付けで破損した場合は無効になります。
保証サービスを利用するときに、標準装着のヒートシンクも必要になる場合がありますので、なくさないように注意が必要です。
SSDの動作音
一般的にSSDは動作音がなく無音ですが、無音ではなく動作音がするSSDもあります。
SSD内部にはセラミックコンデンサーがあり、そこから音無きが発生し、コイル鳴きのような音が聞こえる場合があります。
SSD内部にはセラミックコンデンサーがあり、そこから音無きが発生し、コイル鳴きのような音が聞こえる場合があります。
SSDの価格
価格変動
SSDが登場し始めた頃と比べると価格変動が小さいですが、激しいです。SSDが登場し始めた頃は価格が非常に高く、2008年の春頃では容量が32GBでも10万円以上でした。
それから約1年後には容量が32GBであれば約1万円まで低価格化が進みました。
ここまで価格変動が激しくなることは、もうないと思われます。
基本的に価格が下がる方へ変動しますが、逆に価格が上がる方へ変動する場合もります。
将来において価格が下がると見られるなら購入を遅らせるとよく、価格が上がると見られるなら早めに購入するとよいですが、正確に予測するのが難しいので必要な時点で買うのもありです。
為替相場の影響
SSDの価格は、為替相場の影響を受けやすいです。2017年の値上がり
いつから値上がりが始まったのかは判定が難しいですが、2017年1月にはSSDの値上がりを確認できました。2017年の冬になっても値上がりが止まる気配が見られませんでした。
為替と世界的なフラッシュメモリー不足が要因となり値上がりしました。
2017年に入る少し前に円安方向へ大きく動き、2017年を通してみると円安方向へ動き続けたわけではありませんので、世界的なフラッシュメモリー不足が主要な要因と思われます。
SSDはパソコンに限らず他のコンピューターでも使用されていますが、データセンター等にてSSDの需要が大きく伸びました。
従来から使用されてきたHDDからSSDへの置き換えが急速に進み、需要が供給を大きく超えました。
フラッシュメモリーはSSDに限らずスマートフォンのストレージ等、様々な機器に採用されていますので、いろんなところでフラッシュメモリーの需要が伸び供給不足になり、その結果SSDが値上がりしました。
SSDの保証
分解
SSDの保証は、SSDを分解すると無効になります。S.M.A.R.T.に高温が記録
SSDのメーカーによっては、S.M.A.R.T.に高温が記録されると保証が無効になる可能性があります。例えば、Crucial(クルーシャル)では「Enclosure Temperature」と呼ぶ項目を独自に定義しており、その項目に記録された値はSSDが過去に到達した最高温度であり、その温度が70度を超えると保証が無効になる可能性があります。
温度に限らず使用環境に問題があると保証が無効になる可能性があります。
SSDの普及率
PCトレンドレポート: 2017年 PCの利用に関する事実トップ 7
では、アバストのソフトウェアを利用しているユーザーから集めたデータをレポートにして公開しています。
レポートは、2017年第3四半期アバスト PC トレンド レポートと呼ばれています。
このレポートから2017年時点におけるパソコンに関する事実がわかりますが、SSDに関して以下のとおり書かれています。
SSDの普及率が意外と低い印象を受ける人もいると思われます。
この記事によると、パソコンの平均使用年数を考慮すると当然の結果とも言えるようです。
ちなみに、このレポートからパソコンの平均使用年数が5年以上であることもわかります。
パソコンの平均使用年数が意外と長い印象を受けるかもしれませんが、 政府統計の総合窓口 にて公開されている主要耐久消費財の買替え状況(2017年3月調査)によると、パソコンの平均使用年数は6.8年です。
レポートは、2017年第3四半期アバスト PC トレンド レポートと呼ばれています。
このレポートから2017年時点におけるパソコンに関する事実がわかりますが、SSDに関して以下のとおり書かれています。
今回の調査対象となった多数のユーザーのうち、SSD を使用しているのはわずか 7.4% で、6.7% のユーザーはシステム内で SSD と HDD を組み合わせて使用していました。残りのユーザー (85.9%) は従来のハード ディスクを使用しているため、低いデータ転送速度と遅いシステム速度に耐えている状態です。アバストのレポートを参考にする限り、2017年時点におけるパソコンでのSSDの普及率は14.1%です。
SSDの普及率が意外と低い印象を受ける人もいると思われます。
この記事によると、パソコンの平均使用年数を考慮すると当然の結果とも言えるようです。
ちなみに、このレポートからパソコンの平均使用年数が5年以上であることもわかります。
パソコンの平均使用年数が意外と長い印象を受けるかもしれませんが、 政府統計の総合窓口 にて公開されている主要耐久消費財の買替え状況(2017年3月調査)によると、パソコンの平均使用年数は6.8年です。
SSDとWindows
Windowsには、HDDでは有効がよいがSSDでは無効がよい様々な機能があります。Windows 7からシステムドライブがSSDの場合、自動デフラグ、スーパーフェッチ、ブートプリフェッチ、アプリケーション起動プリフェッチ、ReadyBoost、ReadyDriveが自動的に無効になります。全ての機能に当てはまるわけではありませんが、有効にしようとしてもできない機能があります。
SSDであるだけではなく、ATA8-ACS準拠のコマンドに対応している、もしくはランダム読み込み速度が8MB/sを超える条件を満たすと自動的に無効になります。この条件を満たしていても自動的に無効にならない場合があり、その場合は手動で無効にする必要があります。
Windows 7が登場後しばらくは、多くのSSDがATA8-ACSコマンドに対応していなかったので、実質的にランダム読み込み速度が8MB/s以上を満たす条件が必要でした。8MB/s以上のSSDが多くはなかったので、自動的に無効になる場合がそれほど多くありませんでした。その後、ATA8-ACSコマンドに対応し8MB/s以上あるSSDが普及し、自動的に無効になるのが当たり前になりました。
SSDであるだけではなく、ATA8-ACS準拠のコマンドに対応している、もしくはランダム読み込み速度が8MB/sを超える条件を満たすと自動的に無効になります。この条件を満たしていても自動的に無効にならない場合があり、その場合は手動で無効にする必要があります。
Windows 7が登場後しばらくは、多くのSSDがATA8-ACSコマンドに対応していなかったので、実質的にランダム読み込み速度が8MB/s以上を満たす条件が必要でした。8MB/s以上のSSDが多くはなかったので、自動的に無効になる場合がそれほど多くありませんでした。その後、ATA8-ACSコマンドに対応し8MB/s以上あるSSDが普及し、自動的に無効になるのが当たり前になりました。
SSDの基本情報
SSDの基本情報を知りたい場合は仕様を確認すればよいですが、全ての基本情報が記載されているとは限らず一部が不明な場合があります。
その場合、CrystalDiskInfoを利用すると基本情報を確認できます。
基本情報には、型番、容量、キャッシュ、インターフェースの規格、NCQ、Trim、電源投入回数、使用時間、温度等があります。
その場合、CrystalDiskInfoを利用すると基本情報を確認できます。
基本情報には、型番、容量、キャッシュ、インターフェースの規格、NCQ、Trim、電源投入回数、使用時間、温度等があります。
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