HDR(High Dynamic Range)

最終更新日 2023年09月07日

HDRとは

基礎

HDRとはHigh Dynamic Rangeの略であり、映像で表現可能な明るさの幅を広げる技術です。エッチディーアールと読みます。例えば、自然界を見ると明るい太陽光や暗い夜中があり、両者の明るさの幅が非常に広いですが、映像で表現するのが困難であり、一定の幅に限られます。この幅を広げ自然界での見え方に近づけるようにする技術がHDRです。

高画質化の規格の総称

HDRとは、映像を高画質化するための規格の総称でもあります。高画質化について少し詳細を述べると、4Kや8Kの高解像度、SDRよりも色空間が広くダイナミックレンジも広い、以上です。

非常に明るいことを扱える

HDRが登場する前では、映像で非常に明るいことを扱わないようにしてきました。例えば映像で太陽を見てもまぶしくないことからもわかります。HDRでも限度がありますが、非常に明るいことを扱うことによって、太陽のまぶしさを表現できるようになります。太陽ほどではありませんが、照明や星も非常に明るいです。HDRを利用すると夜景の照明や夜空の星も自然界での見え方に近づけられます。

高画質化に重要

HDRによって映像で表現可能な明るさの幅が広がっても、あまり高画質化できないと思われるかもしれませんが、高解像度化と同程度の高画質化効果があります。4KにするよりもHDRにする方が、高画質化を実感しやすいほどです。

HDR利用要件

HDRを利用して映像を表示するには、映像自体がHDRを採用して作られている必要があり、映像を表示するディスプレイ等のハードウェアがHDR対応の必要があります。

HDR対応ゲーム

HDR推奨の用途の一つがゲームです。ゲームがHDRに対応すると、HDRなしでは表現できなかった光の中の階調や暗い部分の階調を表現できます。例えばHDRなしだと太陽が映るシーンが白飛びし太陽の輪郭が不明瞭になりますが、HDRありだと太陽の輪郭がはっきりと映るように表現できます。

ノートパソコンのディスプレイ

ノートパソコンのディスプレイの多くがHDRに非対応です(2017/03/14時点)。将来HDR対応が増えるかもしれませんが、ノートパソコンのディスプレイでHDRの需要が伸びなければ増えない可能性が高いです。

インターフェース

HDRの映像表示には、インターフェースがHDR対応の必要があります。HDMI 2.0a以降、DisplayPort 1.4以降であればHDR対応です。

HDRの規格

DisplayHDR

DisplayHDRはディスプレイのHDR映像表示に関連する規格です。DisplayHDR 400、DisplayHDR 600、DisplayHDR 1000の3つを規定しています。DisplayHDRの後ろの数値が大きいほどHDR映像の品質が高いです。DisplayHDRの後ろの数値は、ディスプレイがHDR映像を表示するときの最大輝度(nit)値です。それぞれが最大輝度値に限らずコントラスト比等、他にもHDRに関連する様々な仕様を規定しています。

HDR 10

HDR 10はHDR映像データ伝送の信号に関連する規格です。

ディスプレイ選びではDisplayHDR

ディスプレイがHDR映像データを受け取りHDR映像を表示するには、DisplayHDRのDisplayHDR 400、DisplayHDR 600、DisplayHDR 1000の内どれか一つとHDR 10に対応の必要があります。実際に存在しませんが、ディスプレイがHDR 10に対応でもDisplayHDRに非対応の場合、HDR映像データを受信できても表示できません。これも実際には存在しませんが、逆にディスプレイがDisplayHDRに対応でもHDR 10に非対応の場合、HDR映像データを受信できません。HDR映像を表示する目的でディスプレイを選ぶ場合、DisplayHDRに注目すればよいです。DisplayHDRに対応ならHDR 10にも対応しています。

出典

HDR(エッチディーアール)とは? 意味・読み方・使い方をわかりやすく解説 - goo国語辞書
HDR(ハイダイナミックレンジ) | 時事用語事典 | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス(2016/03公開記事)


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