ディスプレイの応答速度

最終更新日 2023年09月07日

ディスプレイの応答速度

基礎

ディスプレイの応答速度とは、白色→黒色→白色、または黒色→白色→黒色に変わるまでにかかる時間です。応答速度が速いほど、映像信号の入力内容が変化してから、その出力内容となる映像表示が切り替わるまでの時間が短いです。特に動きが激しい映像で効果が見られ鮮明に表示されます。

残像

動画ではパラパラ漫画のように静止画を高速に切り替えて表示し、動いているように見せていますが、応答速度が遅いと今表示している静止画よりも前に表示した静止画が残って見えるようになり、残像感やぼやけた感じを受ける要因になります。色の表示が間に合わないので残像が発生します。応答速度が遅いと次の静止画を表示すべきとき、その静止画の表示が間に合わず、前の静止画の一部が残っているように見えるので残像が発生します。

応答速度0msが不可能ですが、仮に実現しても残像感があります。次の静止画へ0msで切り替えても、前の静止画が残像として残るためです。一瞬の強い光が残像として残るのをイメージするとわかりやすいです。昔と違って今ではどのディスプレイも応答速度が速く、応答速度の遅さが原因の残像がほとんど発生しません。仮に応答速度0msになっても発生する残像が問題になります。各メーカーはこの残像感を減らす技術を開発しディスプレイに採用しています。

GTG(Gray To Gray)(中間階調応答速度)

中間色から別の中間色

GTGとはGray To Grayの略で、中間色から別の中間色への切り替えにかかる時間です。日本語では中間階調応答速度です。

中間色

実用上では表示される色が黒や白以外の中間色が多くなります。中間色とは、大雑把に言えば最も明るい色と暗い色の間に位置する色であり、最も明るい色が白色、最も暗い色が黒色なら、中間階調に当てはまる色は様々な灰色です。中間階調とも呼びます。

GTGが応答速度より遅い

GTGが応答速度よりも遅いです。

GTGが応答速度より重要

ディスプレイの仕様にはGTGも記載しており、時間の値にGTG(Gray To Gray)、中間色等が併記されています。灰色には白色に近い灰色や黒色に近い灰色がありますが、ある灰色から別の灰色に変わるまでにかかる時間がGTGです。GTGが応答速度より重要であり、ディスプレイによっては仕様に応答速度の記載がなくGTGのみ記載です。

オーバードライブ

オーバードライブとは、GTG(中間色)の応答速度を向上させる技術です。

応答速度と用途

映像の視聴

ディスプレイの応答速度は、映像の視聴に使用する場合に重要です。テレビ番組の視聴、DVD映画やBD映画の鑑賞、ゲームのプレイ、動画配信サービスの利用等です。応答速度が遅いと映像に残像感があり、特に動きが激しいシーンでブレやチラツキを感じやすいです。応答速度が速いほど残像現象を抑えられブレやチラツキが少なくなります。

ディスプレイを映像の視聴に使用しない、使用するとしてもブレやチラツキがあっても許容できる場合、応答速度が重要ではありません。例えば映像を扱わない仕事に使用する場合、応答速度が遅くてもよいです。

ゲーム

あらゆるゲームで応答速度が重要とは限りません。特にアクション、シューティング、格闘、FPS(First Person Shooter)等、映像の動きが速く残像やぼやけが発生すると困るゲームや、映像の動きを見て素早く反応しての操作が重要なゲームに使用する場合、応答速度が速いとよいです。

応答速度の目安

映像の視聴

ディスプレイを映像の視聴に使用する場合、5ms以下が目安です。5ms以下であれば、動きの激しい映像でも残像感やぼやけた感じがほとんどしません。

動画編集

ディスプレイを動画編集に使用する場合でも、映像の視聴に使用する場合と同様に5ms以下がよいです。

画像編集

画像編集では静止画を扱うので応答速度が遅くても問題ないですが、画像編集中に画像等を動かすときに残像感やぼやけた感じを受けると目が疲れやすくなる恐れがあります。残像感やぼやけた感じを抑えたい場合は、5ms以下がよいです。

出典

コントラスト比、視野角、応答速度液晶ディスプレイのスペックについて知る(2ページ目) | 日経クロステック(xTECH)(2007/10/10公開記事)


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