USBのマーケティング名
最終更新日
2023年09月07日
USBのマーケティング名とは
基礎
USBのマーケティング名とは、USB機器が対応する最大速度をユーザーにわかりやすく伝えるために使用する名称です。例えばマーケティング名の一つにHi-Speedがあり、この記載がUSB機器の仕様等にあれば最大速度が480Mbpsです。マーケティング名の一覧
Low Speed | 1.5Mbps |
---|---|
Full Speed | 12Mbps |
Hi-Speed | 480Mbps |
SuperSpeed | 5Gbps |
SuperSpeed+ (SuperSpeedPlus) |
10Gbps 20Gbps |
SuperSpeed+はSuperSpeed USB 10Gbpsに変更となり、SuperSpeed USB 20Gbpsの追加があります。
SuperSpeed USB 10Gbps | 10Gbps |
---|---|
SuperSpeed USB 20Gbps | 20Gbps |
USB4ではUSB4用のマーケティング名の追加があります。USB4 Gen 2x1の最大速度10Gbpsがありますが、USB4ではデュアルレーン(x2)の実装が必須のため最大速度10Gbps対応のUSB機器がなくマーケティング名もありません。USB機器の処理によってはシングルレーン(x1)の最大速度10Gbpsで動作する場合があります。
USB4 20Gbps | 20Gbps |
---|---|
USB4 40Gbps | 40Gbps |
マーケティング名が必要な理由
USB機器が対応する規格がわかれば最大速度もわかるので、マーケティング名が不要そうですが、厳密にはUSB機器が対応する規格の最大速度で実装とは限りません。対応する規格の最大速度の実装が必須ではないためです。例えばUSB機器がUSB 2.0に対応でも、Hi-Speed、すなわち最大速度480Mbpsで実装とは限りません。実装する最大速度を示すためにマーケティング名が必要です。マーケティング名を確認しなくても大丈夫な理由
対応する規格に限らずマーケティング名も確認が必要そうですが、各USB機器が自身に合わせて適切な最大速度で実装するので確認しなくても大丈夫です。最大速度の向上によるメリットが生じるUSB機器であれば、対応規格の最大速度で実装していると判断できます。パソコンであれば対応規格の最大速度で実装しています。例えばUSB 2.0対応ならHi-Speedの480Mbpsで実装しています。外付けストレージも同様です。USB 2.0に対応しHi-Speedの480Mbpsで実装することで、データの読み書きにかかる時間が大幅に短縮します。USB 2.0対応だがHi-Speedの480Mbpsで実装していない外付けストレージは存在しません。
USB接続で使用するキーボードやマウスであれば、USB 2.0に対応でもHi-Speedの480Mbpsで実装していない製品が多いです。キーボードやマウスは最大速度480Mbpsが不要であり480Mbpsより遅い最大速度で十分なためです。
USBのマーケティング名、USB 5Gbpsなど
マーケティング名の改定
2022年9月30日にUSB-IFは、USB4を含む表記ガイドラインを改定しました。その一つにUSBのマーケティング名の改定があります。USB 3.xとUSB4のマーケティング名に、対応する最大データ転送速度を含めることになりました。マーケティング名が「USB 〜Gbps」となり、例えばUSB 3.2 Gen 1は最大データ転送速度が5Gbpsなので、マーケティング名が「USB 5Gbps」です。ユーザーにとって真に必要なのは最大データ転送速度であるという考え方に基づくマーケティング名なので、バージョンの数字やGenを使う表記よりもわかりやすいです。この改定で誕生したマーケティング名が、USB 5GbpsからUSB 40Gbpsまでです。これら以外は後に追加です。
USB 2.0のマーケティング名の改定なし
USB 2.0のマーケティング名の改定はありません。Hi-Speed USBのままです。従来のマーケティング名
USB-IFは、従来のマーケティング名を消費者向けの製品名やメッセージ、パッケージ、コンテンツでは使わないよう各メーカーに求めています。しかし、改定後も従来のマーケティング名を使うメーカーが存在します。USBのマーケティング名、USBのコネクター
USB 20Gbps以降はUSB Type-C
USB 20Gbps以降は、対応するUSBのコネクターがUSB Type-Cです。USB 20Gbps以降はデュアルレーンを利用しますが、デュアルレーンの利用にUSB Type-Cが必要のためです。マーケティング名に対応するコネクターの一覧
下表は、USBのマーケティング名に対応するUSBのコネクターの一覧です。USBのマーケティング名 | USBのコネクター |
---|---|
USB 5Gbps | USB Type-A、USB Type-B、USB Type-C |
USB 10Gbps | USB Type-A、USB Type-B、USB Type-C |
USB 20Gbps | USB Type-C |
USB 40Gbps | USB Type-C |
USB 80Gbps | USB Type-C |
コラム
マーケティング名は一般ユーザー向け
USB-IFでは、バージョンの数字を含むUSB規格の名称を開発者や技術者向けとしており、マーケティング名を一般ユーザー向けとしています。しかし、一般ユーザーの間でもバージョンの数字を含むUSB規格の名称を使用することが広まっており、マーケティング名があまり使用されていません。出典
・同じように見えても速度が違う?ケーブルにまつわる困りごとを解決(2ページ目) | 日経クロステック(xTECH)(2022/01/13公開記事)
・最初からこうすべきだった。「USB」の速度が分かりやすい表記に - PC Watch(2022/10/03公開記事)
・USBの表記が分かりづらい【もっと知りたい人のためのよくある質問と回答】 - AKIBA PC Hotline!(2023/07/12公開記事)
・【特集】まるで成長していない。「USB4」になっても呼び名が混乱している件。Gen 2とか相変わらず分かりにくいまま - PC Watch(2025/09/12公開記事)
・最初からこうすべきだった。「USB」の速度が分かりやすい表記に - PC Watch(2022/10/03公開記事)
・USBの表記が分かりづらい【もっと知りたい人のためのよくある質問と回答】 - AKIBA PC Hotline!(2023/07/12公開記事)
・【特集】まるで成長していない。「USB4」になっても呼び名が混乱している件。Gen 2とか相変わらず分かりにくいまま - PC Watch(2025/09/12公開記事)
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