対応解像度 - ビデオカードの選び方
最終更新日
2018年10月19日
対応解像度の選び方
対応解像度は製品によって異なる
ビデオカードが対応する解像度は、製品によって異なります。対応解像度は、ビデオチップと外部インターフェース規格で決まってきます。対応解像度は、ドライバによっても決まってきますが、あまり差はでませんので、実質ビデオチップと外部インターフェース規格で決まります。そのため、対応解像度を選ぶ事は、ビデオチップと外部インターフェースの選択に関わってきます。対応する最大解像度は、ビデオチップ性能の高さと外部インターフェース規格のデータ伝送量の大きさで決まる
まず確認しておきたいのが対応する最大解像度です。解像度が高くなるほど、単位時間当たりに処理しなければならないデータ量が増えるため、ビデオチップの性能が高いほど対応する最大解像度が高いです。しかし、ビデオチップが高い解像度に対応していても、外部インターフェース規格が、その高い解像度に対応できなければ、高い解像度で映像出力できません。
解像度が高いほど、単位時間当たりに伝送しなければならないデータ量が大きいので、伝送可能なデータ量が大きい外部インターフェース規格ほど、対応する最大解像度が高いです。
そのため、必要とする解像度が高いのであれば、性能の高いビデオチップと伝送データ量が大きい外部インターフェース規格の映像出力端子を搭載したビデオカードを選ぶ必要があります。
対応する解像度の種類は、外部インターフェース規格によって決まる
ビデオカードは、対応する最大解像度だけでなく、最大解像度より低い解像度で映像出力できます。映像出力可能な解像度の種類は、外部インターフェース規格によって決まってきます。そのため、特定の解像度での映像出力や、柔軟に解像度を変えて映像出力を行いたい場合は、多彩な解像度に対応する外部インターフェース規格の映像出力端子を搭載したビデオカードを選ぶ必要があります。
ビデオチップ | ・ビデオカードの頭脳的存在で、GPU(Graphics Processing Unit)とも呼ばれる ・基本的にビデオチップの性能が高いほど最大解像度が高くなる |
---|---|
外部インターフェース | ・ビデオカードと外付け液晶ディスプレイ等との接続に使用する規格 ・伝送データ量が大きい外部インターフェースほど最大解像度が高くなる ・外部インターフェースによって対応解像度の種類が変わってくる場合あり |
ドライバ | ・ビデオカードを制御するソフトウェア ・ドライバによって対応解像度の種類や最大解像度が変わってくる場合あり |
対応する最大解像度の選び方
フルハイビジョンあれば十分
必要な最大解像度は、人や用途、使用する液晶ディスプレイによって異なります。一般的な用途や環境であれば、最低限欲しい解像度は、フルハイビジョン等と呼ばれる解像度 1920×1080 ですが、ビデオチップの性能が底上げされたため、新しいビデオカードであれば 1920×1080 以上はあります。
フルハイビジョン以上であれば、4K と呼ばれる解像度 3840×2160 や 4096×2160 が欲しいところですが、2014年前半においては、4K 対応のコンテンツ(PC ゲームや動画、画像等)は少ないですし、4K に対応した液晶ディスプレイは普及しているとは言えない状況ですので、無理に 4K に対応したビデオカードは選ぶ必要はありません。
もし、楽しみたい 4K 対応コンテンツや 4K 対応液晶ディスプレイがある、もしくは今後そうなる予定があれば、4K 対応ビデオカードを選びたいです。
4K 対応ビデオカードを選ぶなら、外部インターフェース規格に注意
比較的新しいビデオチップであれば、ハイスペックはもちろんスタンダードクラスのビデオチップなら、4K に対応できる性能があります。エントリークラスのビデオチップだと厳しいですが、製品によっては 4K に対応できる性能があります。問題となるのは、外部インターフェース規格の方です。4K だと単位時間当たりに伝送しなければならないデータ量が大きいですので、昔からよく使われてきた D-sub 15pin や DVI-D、DVI-I では、伝送可能なデータ量が足りず対応できません。
そこで必要となるのが HDMI や DisplayPort です。ただし、HDMI は当初 4K といった高い解像度での使用を考慮して作られていなかったため、4K 対応が遅れており、HDMI 出力端子があって 4K に対応していてもリフレッシュレートが低くなるという条件付きが多いです。
既に HDMI はバージョン 2.0 が登場し、リフレッシュレート 60Hz で 4K に対応していますが、2014年前半においては HDMI バージョン 2.0 に対応した HDMI 映像出力端子を持つビデオカードは非常に少ないです。
DisplayPort は、4K といった高い解像度での使用を考慮して作られたため、早くからリフレッシュレート 60Hz で 4K に対応しています。
そのため、4K 対応ビデオカードを選ぶなら、DisplayPort 出力端子を搭載するビデオカードを選ぶ方が良いです。HDMI バージョン 2.0 に対応した HDMI 映像出力端子を持つビデオカードが普及してきたら、こちらを選ぶのも良いです。
以下は、各外部インターフェース規格の対応可能な最大解像度です。リフレッシュレートを低くしてまで対応する最大解像度を高くしているかは製品によります。
規格 | 最大解像度 |
---|---|
D-sub 15pin | 2048×1536 |
DVI-D | 1920×1200(シングルリンク) 2560×1600(デュアルリンク) 3840×2400(デュアルリンク、リフレッシュレート 33Hz) |
DVI-I | アナログ出力(D-sub 15pin と同じ) デジタル出力(DVI-D と同じ) |
HDMI | バージョン 1.4 1920×1080 3840×2160(リフレッシュレート 24Hz, 25Hz, 30Hz) 4096×2160(リフレッシュレート 24Hz) バージョン 2.0 4096×2160 |
DisplayPort | 4096×2160 |
DVI-D は、デュアルリンクでリフレッシュレート 33Hz であれば、3840×2400 に対応可能ですが、たいていのビデオカードの DVI-D の対応可能な最大解像度は 2560×1600 です。HDMI や DisplayPort は、技術進歩によって対応可能な最大解像度が、今後さらに高くなると思われます。
対応する解像度の種類の選び方
HDMI は、対応解像度の種類が少ない
対応する解像度の種類は、外部インターフェース規格によって決まりますが、D-sub 15pin、DVI-D、DVI-I、HDMI、DisplayPort の中で対応する解像度の種類が少ないのは HDMI のみです。HDMI は、元々は液晶テレビや DVD・BD プレーヤー、ゲーム機器等の AV 機器向けに作られた外部インターフェース規格であり、AV 機器向けではパソコンのように多彩な解像度に対応する必要はありませんので、対応する解像度の種類は少ないです。
それでも、一般的な用途では解像度の種類は少なくても問題はありません。HDMI 出力端子がある比較的新しいビデオカードは 1920×1080 で映像出力が可能ですが、これ以上の解像度を求めないのであれば、1920×1080 だけで十分です。
もし、対応する解像度の種類の多さを重視するなら、HDMI 以外の外部インターフェース規格の映像出力端子を搭載するビデオカードを選ぶ必要があります。
対応解像度の種類は、仕様に記載されていない事が多い
ビデオカードの仕様には、対応する最大解像度は記載されていても、対応する解像度の種類までは記載されていない場合が多いです。その場合は、どうしても知りたい場合はビデオカードのメーカーに問い合わせる必要があります。対応する解像度の種類にこだわないのであれば、外部インターフェース規格における対応する最大解像度が同じであれば、異なるビデオカードであっても、同じ外部インターフェース規格の対応する解像度の種類は大体同じと判断して問題ありません。
以下は、D-sub 15pin、DVI-D、DVI-I、HDMI、DisplayPort の映像出力端子を持つビデオカードの対応解像度例です。ビデオチップは 4K に対応可能なほど性能が高く、DVI-D はデュアルリンク、HDMI のバージョンは 1.4 としています。
解像度 | D-sub 15pin DVI-I(アナログ出力) |
DVI-D DVI-I(デジタル出力) |
HDMI | DisplayPort |
---|---|---|---|---|
720 × 480 | ○ | ○ | ○ | ○ |
800 × 600 | ○ | ○ | × | ○ |
1024 × 768 | ○ | ○ | × | ○ |
1152 × 864 | ○ | ○ | × | ○ |
1280 × 720 | ○ | ○ | ○ | ○ |
1280 × 768 | ○ | ○ | × | ○ |
1280 × 960 | ○ | ○ | × | ○ |
1280 × 1024 | ○ | ○ | × | ○ |
1360 × 768 | ○ | ○ | × | ○ |
1440 × 900 | ○ | ○ | × | ○ |
1600 × 1200 | ○ | ○ | × | ○ |
1680 × 1050 | ○ | ○ | × | ○ |
1920 × 1080 | ○ | ○ | ○ | ○ |
1920 × 1200 | ○ | ○ | × | ○ |
2048 × 1536 | ○ | ○ | × | ○ |
2560 × 1440 | × | ○ | × | ○ |
2560 × 1600 | × | ○ | × | ○ |
3840 × 2160 | × | × | ○(30Hz) | ○ |
4096 × 2160 | × | × | ○(24Hz) | ○ |
仕様に対応する最大解像度は記載されていていも、上記のように対応する解像度が全て記載されていないビデオカードが多いですが、同じ条件に当てはまるビデオカードなら、対応する解像度の種類は大体同じです。
求める仕様によりますが、把握しておきたい点は、DVI-D と HDMI の最大解像度と HDMI が対応する解像度の種類です。DVI-D はシングルリンクかデュアルリンクで対応最大解像度が異なり、HDMI はバージョンによって 4K の対応状況が変わってきます。4K で映像出力を行いたい場合は、HDMI のバージョンが 2.0 でなければ、DisplayPort の映像出力端子があるのが望ましい事がわかります。
また、HDMI は対応する解像度の種類が少ないため、他の外部インターフェース規格が対応している解像度で映像出力を行いたい場合は、HDMI 以外の映像出力端子が必要な事がわかります。
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