M.2 SSD

最終更新日 2023年09月07日

M.2 SSDとは

基礎

M.2 SSDとは、サイズが小さいカード型のSSDです。エムドットツー・エスエスディーと読みます。mSATA SSDの後継です。

M.2とは、カードとコネクターのスモールフォームファクターです。スモールフォームファクターとは、小型ハードウェアの形状等に関する決まりです。

筐体を使用しない

M.2 SSDは筐体を使用しません。細長い基板がむき出しであり、基板上にフラッシュメモリーやコントローラー等を実装しています。

M.2 SSDはM.2スロットに取り付ける

M.2 SSDはM.2スロットに取り付けて使用します。取り付け時にケーブルが不要です。

M.2 SSDのデータ転送方式

Serial ATA、PCI Express

M.2 SSDのデータ転送方式には、Serial ATAとPCI Expressがあります。どちらに対応かはモデルによって異なります。両者に対応のモデルはありません。

M.2 SSDのデータ読み書き速度は、データ転送方式のみによって決まるものではありませんが、PCI Express対応の方がデータ読み書き速度が速いです。

M.2スロットが対応するデータ転送方式に合わせる

M.2 SSDを取り付けるM.2スロットでも、Serial ATAのみ対応や、PCI Expressのみ対応の場合があります。Serial ATAとPCI Expressの両者に対応のM.2スロットもあります。

Serial ATAのみ対応M.2スロットに取り付ける場合、Serial ATA対応M.2 SSDを選びます。PCI Expressのみ対応M.2スロットに取り付ける場合、PCI Express対応M.2 SSDを選びます。両者に対応するM.2スロットに取り付ける場合、データ読み書き速度が速いPCI Express対応M.2 SSDがよいです。

M.2スロットが対応するPCI Expressの世代、レーン数に合わせなくてもよい

PCI Express対応M.2スロットとPCI Express対応M.2 SSDで世代、レーン数が異なっていても、互換性があるため動作します。ただし、M.2スロットの方がデータ転送速度が遅いと、M.2 SSDが本来の性能を発揮できない場合があります。例えばM.2 SSDがPCI Express 3.0 x4対応でも、M.2スロットがPCI Express 2.0 x2なら、PCI Express 2.0 x2のデータ転送速度となります。このデータ転送速度では不足すると本来の性能を発揮できません。

M.2 SSDのレジスターインターフェース(プロトコル)

NVMe対応だとデータ読み書き速度が速い

M.2 SSDが NVMe(Non-Volatile Memory express) 対応だと、非対応と比べてデータ読み書き速度が速いです。NVMeをNVM Expressと呼ぶ場合があります。

NVMe対応の見分け方

M.2 SSDの仕様等にNVMeという記載があればNVMe対応です。PCI Expressという記載がある場合でもNVMe対応です。厳密にはM.2 SSDがPCI Express対応ならNVMe対応とは限りませんが、PCI Express対応ならほぼNVMe対応です。Serial ATAという記載があればNVMe非対応です。

M.2 SSDのサイズ

M.2 SSDの幅、長さ

M.2 SSDの幅と長さを、「Type 4桁の数字」で表します。例えばType 2280の場合、幅が22mm、長さが80mmです。例外として長さが110mmの場合、「Type 5桁の数字」で表します。Type 22110の場合、幅が22mm、長さが110mmです。

M.2 SSDはType 2280が主流

一般的にM.2 SSDのサイズがType 2280です。少ないですがType 2242等も見られます。

M.2スロットが対応するサイズに合わせる

M.2スロットが対応するサイズに合わせてM.2 SSDを選びます。M.2スロットでは複数の長さに対応している場合があります。

M.2 SSDのヒートシンク

PCI Express対応M.2 SSDならヒートシンクを取り付ける

PCI Express対応M.2 SSDは性能が高く発熱が大きいため、ヒートシンクを取り付けるとよいです。PCI Express対応M.2 SSDを装着できるマザーボードにヒートシンクが付属している場合があります。PCI Express対応M.2 SSDにヒートシンクが付属している場合もあります。付属していなくても単体販売されているヒートシンクを使用する方法があります。

コラム

パソコン搭載M.2 SSDのデータ転送方式とレジスターインターフェース(プロトコル)を調べる方法

パソコンが搭載しているM.2 SSDのデータ転送方式とレジスターインターフェース(プロトコル)を調べたい場合、CrystalDiskInfoを使用するとよいです。

CrystalDiskInfoのインターフェースがSerial ATAの場合、データ転送方式がSerial ATA、レジスターインターフェース(プロトコル)がAHCIです。CrystalDiskInfoの対応転送モードを確認すると、SSDが対応しているSerial ATAのデータ転送速度もわかります。例えば「SATA/600 | SATA/600」の場合、後者のSATA/600が該当します。前者のSATA/600は動作中のSerial ATAのデータ転送速度です。

CrystalDiskInfoのインターフェースがNVM Expressの場合、データ転送方式がPCI Express、レジスターインターフェース(プロトコル)がNVMe(NVM Express)です。CrystalDiskInfoの対応転送モードを確認すると、SSDが対応しているPCI Expressの世代やレーン数もわかります。例えば「PCIe 3.0 x4 | PCIe 3.0 x4」の場合、後者のPCIe 3.0 x4が該当します。前者のPCIe 3.0 x4は動作中のPCI Expressの世代とレーン数です。

PCI ExpressのM.2 SSDはOS起動できない場合あり

データ転送方式がPCI ExpressのM.2 SSDには、Option ROM搭載モデルとOption ROM非搭載モデルがあります。基本的にOption ROM搭載モデルならOS起動可能です。Option ROM非搭載モデルの場合、データ転送方式がPCI Expressでのブートにマザーボードが対応しているとOS起動可能です。

出典

最新SSDのキホン - AKIBA PC Hotline!(2014/09/08公開記事)
SSDのフォームファクター/コネクタの違い 〜SSDのインターフェースを理解する 2〜 - AKIBA PC Hotline!(2016/08/31公開記事)
間違えやすいSSD選び、ストレージ増強の知識まとめ | 日経クロステック(xTECH) (2018/08/01公開記事)
間違えやすいSSD選び、ストレージ増強の知識まとめ(5ページ目) | 日経クロステック(xTECH)(2018/08/01公開記事)
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