マザーボードのダイレクトフェーズ
最終更新日
2023年11月29日
マザーボードのダイレクトフェーズとは
基礎
マザーボードのダイレクトフェーズとは、PWMコントローラーの1チャンネルに対し1個のスイッチングレギュレーターが接続していることです。スイッチングレギュレーターとは、電圧をスイッチングによって安定させる回路です。チャンネルとは、PWMコントローラーが出力するタイミング信号の通り道です。
フェーズダブラー、並列フェーズ
PWMコントローラーはチャンネル数が多いほどコストが高いので、スイッチングレギュレーターが多いと、PWMコントローラーの1チャンネルに対し2個のスイッチングレギュレーターを接続している場合があります。さらにフェーズダブラーを使用する場合があります。フェーズダブラーとは、PWMコントローラーが出力するタイミング信号を受け取り、それぞれ2つのスイッチングレギュレーター用のタイミング信号を作り直して出力するものです。PWMコントローラーのチャンネル数が、実質的に2倍になります。
フェーズダブラーを使用しない場合、並列フェーズと呼びます。
理論上ではフェーズダブラーが並列フェーズよりも性能が高いです。マザーボードに様々なモデルがあり、実際にモデルを比較すると並列フェーズの方が高性能の場合があります。フェーズダブラーの有無だけで性能が決まらないためです。
ダイレクトフェーズとハイエンドモデル
ほとんどのハイエンドモデルがフェーズダブラーまたは並列フェーズ
マザーボードのハイエンドモデルではダイレクトフェーズが多かったが、フェーズ数の増加によりダイレクトフェーズが難しくなり、ほとんどのハイエンドモデルがフェーズダブラー、または並列フェーズを採用しています(2022/12/29時点)。コア数が多いCPUは並列フェーズが適する
フェーズダブラーは並列フェーズよりもノイズを抑えられるメリットがありますが、出力する電力に遅延が生じます。昔と比べてコア数が増え、消費電力が大きく変動するCPUでは、フェーズダブラーよりも並列フェーズが適しています。コア数が多いCPUとの併用が適するマザーボードのハイエンドモデルに並列フェーズが多いですが、これが理由です。出典
・【レビュー】写真で見る、第3世代Ryzen Threadripper対応のsTRX4マザー「ROG Zenith II Extreme」 - PC Watch(2019/11/19公開記事)
・Ryzen用“最強ミドルレンジ”マザー誕生。最上位並みの電源回路と巨大ヒートシンクで実力十分! - AKIBA PC Hotline!(2021/10/21公開記事)
・ASCII.jp:Ryzen 7000のマザーボードを選ぶポイントを解説!B650のオススメ3選 (2/4)(2022/12/29更新記事)
・Ryzen用“最強ミドルレンジ”マザー誕生。最上位並みの電源回路と巨大ヒートシンクで実力十分! - AKIBA PC Hotline!(2021/10/21公開記事)
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