HDDとSSDの違い

最終更新日 2021年07月16日

ストレージの種類

補助記憶装置

CPUが直接アクセスする記憶装置が主記憶装置(一次記憶装置)であり、それ以外の記憶装置が補助記憶装置(二次記憶装置)です。メインメモリーが主記憶装置です。SSD、HDD、メモリーカード、USBメモリー、光学ドライブ等が補助記憶装置です。

主記憶装置はデータ読み書き速度が速いですが、電源が切れるとデータが消えます。補助記憶装置はデータ読み書き速度が遅いですが、電源が切れてもデータが消えません。

SSDとHDDはどちらも同じ補助記憶装置なので似ていますが、全くの別物と言えるほどの違いがあります。

半導体ディスク、磁気ディスク

補助記憶装置には様々な種類があり、半導体ディスク(シリコンディスク)、磁気ディスク、光学ディスク等があります。SSDが半導体ディスク、HDDが磁気ディスクに該当し、この違いがSSDとHDDに大きな違いをもたらします。

SSDではデータの記録に半導体メモリーの一種であるフラッシュメモリーを使用します。半導体メモリーが円盤状ではありませんが、HDD等の磁気ディスクと同様に使用できるので半導体ディスクです。

HDDではデータを記録するディスクが回転し、その上をデータ読み書きするヘッドが動き、ディスク上の指定場所に移動し磁気データを読み書きします。

HDDには物理的に動作するディスクやヘッド等がありますが、SSDにはありません。この大きな違いが、両者に様々な違いをもたらします。

サイズと重量

SSDはHDDと比べて複雑な内部構造を必要としないため、小型化と軽量化を実現しやすいです。

HDDはホコリが侵入しないように頑丈な金属製の筐体で密封する必要があり、重くなる要因です。

2.5インチのストレージだと規格でサイズが決まっていますので同じ大きさですが、SSDの方が軽いです。

外付けストレージではSSDに小型で軽い製品が多く、持ち運びしやすいです。

データ読み書き速度

SSDはHDDと比べてデータの読み書き速度が速く、パソコンでHDDからSSDに交換すると大幅に性能が向上します。HDDのデータ読み書き速度の向上が物理的な限界に達してきていますが、SSDではデータ読み書き速度が向上し続けています。HDDでも十分速いですが、一度SSDの速さを体感するとHDDが遅いと感じてしまうほどです。多くの人がSSD搭載パソコンを使ったらHDD搭載パソコンには戻れないだろうと思うくらいです。

ストレージへのデータ読み書き速度の速さの違いはパソコンの快適さに大きく影響してきますので、高性能パソコンにSSDが相応しいです。技術進歩によってCPUの性能が随分と底上げされましたが、ストレージに対してデータ読み書きをするときにパソコンが遅いと感じてしまいやすいので、HDDではなくSSDにするとパソコンの快適さが向上します。今となっては快適に使えなくなってしまった古いHDD搭載パソコンでも、SSDへ交換することで快適に使えるようになることがあるほどです。

実際に交換したことがありますが、OSやアプリケーションの動作が速くなり驚きました。OSやアプリケーションは起動時だけでなく動作中もストレージに対しデータ読み書きを行うことがありますので、動作が速くなるだろうとは思っていましたが、これほど速くなるとは思っていませんでした。パソコンの動作を速くして快適に使いたいならCPUの性能を上げる、メインメモリーの容量を増やす等、様々な方法がありますが、HDDからSSDへ変えることを最優先にやる方がよいと思えるほど効果があります。

パソコンの使い方は人それぞれですが、多くの人はHDDからSSDへ変わっても作業時間が大幅に短縮されることはないと思われます。一般的にはデータ読み書きが発生して完了までに待たされる時間は、作業時間の一部を占める程度です。仮にSSDがHDDよりもデータ読み書き速度が2倍速くても、作業時間が半分になることはまずありません。多くの人が作業時間が数割減ることもないと思われます。しかし、パソコン使用時間の中でOSやアプリケーションの動作が速くなることを感じる時間が一部だけでも、パソコンの快適さが大幅にアップしたように感じます。

シーケンシャルアクセス速度

SSDが登場後しばらくは、一般的にはHDDと比べるとランダムアクセス速度は速く、シーケンシャルアクセス速度は同じくらいか遅かったです。実際にストレージの性能を測るベンチマークでは、シーケンシャルアクセス速度ではSSDがHDDよりも遅い結果が多かったです。

昔ではSSDはHDDよりもランダムアクセス速度が速いが、シーケンシャルアクセス速度は同じか遅いでした。今ではシーケンシャルアクセス速度も速いです。

ランダムアクセス速度

SSDはHDDと比べてランダムアクセス速度が桁違いに速いです。HDDではディスク上に対してデータアクセスするとき機械的な処理がありますのでミリ秒単位の時間がかかります。SSDでは機械的な処理がなく電気的な処理のみで済みますのでマイクロ秒単位の時間がかかります。マイクロ秒はミリ秒の1,000分の1です。

OS(システム)やアプリケーションの動作では、シーケンシャルアクセスよりもランダムアクセスが多く発生します。これらのインストール用にランダムアクセス速度が速いSSDが適しています。

仮想メモリー利用時のパソコン動作速度

SSDはHDDよりもデータ読み書き速度が速いので、仮想メモリー利用時におけるパソコンの動作速度低下を抑えられます。

メインメモリー使用量が増えメインメモリーの容量が足りなくなりストレージの仮想メモリーを利用するようになると、ストレージはメインメモリーよりもデータ読み書き速度が遅いのでパソコンの動作が重くなります。

HDDだと我慢できないほどパソコンの動作が重くなりますが、SSDだと改善します。

メインメモリーの容量が不足しないように十分あるとよいですが、メインメモリーの容量が不足してもSSDなら何とか耐えられそうと思うくらいです。

衝撃・振動への強さ

HDDより衝撃・振動に強い

HDDもSSDも精密機械ですが、SSDはHDDのように複雑な内部構造を持たず、衝撃・振動に弱い機械的な部品が内部にありませんので、外部からの衝撃・振動によって故障しにくいです。

HDDには精密小型モーター、精密な制御が必要なヘッドアーム、高速回転するディスク等があり、SSDより衝撃・振動に弱いです。

外に持ち運び外部からの衝撃・振動を受けるリスクが高いノートパソコンではSSD採用が大きなメリットであり、安心感があります。

SSDであれば衝撃・振動によって故障しデータが損失してしまうリスクを減らせます。

デスクトップパソコンでは衝撃・振動に強いというメリットが小さいですが、運送による移動、室内での設置場所変更による移動等で、誤って大きな衝撃・振動を与えてしまう可能性がありますので、SSDだと衝撃・振動による故障やデータの損失のリスクを減らせます。

HDDはSSDと比べたら衝撃・振動に弱いということであり、HDDでも外部からの衝撃・振動で簡単には故障しません。

それでも、HDDは衝撃・振動に弱い機械的な部品が内部にあり、特にノートパソコンを持ち運ぶときに強い衝撃・振動を与えないよう気を使います。

SSDは衝撃・振動に弱い

SSDは衝撃・振動に強いというのはHDDと比べた場合の話であり、SSDに強い衝撃・振動が加わると故障する恐れがありますので乱暴に扱うのはよくありません。

HDDと比べずにSSDのみ見れば、SSDは衝撃・振動に弱いです。

SSDを搭載する某製品の開発に携わったことがありますが、その某製品は衝撃・振動が激しい場所で使われるため、開発時に衝撃・振動に対する耐久性がどのくらいあるのか試験しました。

そのときにSSDに故障が発生し解析してもらったところ、基板に衝撃・振動が原因と見られる破損が見つかったことがあります。

一般的な用途ではまずない衝撃・振動がある使用環境なので、この試験結果を聞いても気にする必要がありませんが、SSDは衝撃・振動に弱いです。

動作音

SSDはHDDのように内部で駆動する部品が少ないため、動作音が静かです。

HDD内部にはディスクを回転させるモーター等、機械的な部品があり動作音がしますが、うるさいほどではなく十分静かです。

それでも、パソコンから発生する動作音の要因となるPCパーツの一つであり、SSDにすると静音化ができます。

パソコンの騒音の原因には他にもCPUクーラーのファン、GPUクーラーのファン、PCケースのファン、電源ユニットのファンがあり、これらと比べたらHDDから出る動作音は小さいです。

個人的にはHDDでも動作音が気になることはなく、CPUクーラー等の冷却ファンの動作音の方が目立ちますのでSSDにしても静かになったとはあまり感じません。

静音パソコンではHDDの動作音が目立ちますので、動作音がしないSSDが適しています。

静かな環境でファンレスパソコンを使う場合、HDDからSSDに変えると静かになったと実感します。

SSDには動作音が静かというメリットがありますが、そのメリットは小さいです。

消費電力

HDDより消費電力が低い

SSDはHDDと比べて消費電力が低いです。

アイドル時だとあまり変わりませんが、それでもHDDより低いです。

電源コンセントがない環境でバッテリー駆動のノートパソコンで使用すると、バッテリーの負担を軽減しバッテリー駆動時間が長くなります。

バッテリー駆動ではなく電源コンセントからの電力供給で動作するパソコンではあまり大きなメリットとはなりませんが、消費電力の削減は省エネにつながります。

パソコン全体の消費電力でストレージが占める割合が小さいので、消費電力が低いというメリットは小さいです。

ノートパソコンでバッテリー駆動の場合、全く同じ使い方をして厳密に測定すればSSDだとバッテリー駆動時間が延びるでしょうが、大きな差が出ません。

ストレージを10台以上搭載するなら、SSDとHDDの消費電力の差による影響が大きくなってきますが、数台程度では大した影響がありません。

SSDの高性能化による消費電力増加

SSDを全体的に見ると、SSDが登場した当初と比べると性能が向上しており、性能向上のために消費電力が増加していますので、高性能SSDはHDDと比べて消費電力が低いとは言えなくなりました。

特にコントローラーの消費電力が高く、高性能化が進み消費電力が増えました。

2009年頃では、平均的な性能を持つコンシューマー向けSSDであれば高負荷時でもHDDの半分以下の消費電力でしたが、最高クラスの性能があるエンタープライズ向けSSDだとHDDより消費電力が高い状況でした。

2015年頃でもコンシューマー向けSSDであればHDDより消費電力が低く、エンタープライズ向けSSDだとHDDより消費電力が高い状況でした。

昔はなかったが今ではPCI Express接続のSSDが登場しており、これだとコンシューマー向けSSDでもHDDより消費電力が高いです。

同等性能における消費電力

SSDはHDDよりも性能が高く、HDDを使用して1台のSSDと同等の性能を実現するには大量のHDDを用意して並列動作させる必要があり、消費電力が大きいです。

同等性能における消費電力で比較すると、SSDの方が消費電力が低いです。

発熱

HDDより発熱が小さい

SSDの発熱はHDDより小さいです。

HDDの発熱が大きくて問題の場合、SSDを使用すると解決できます。

例えば、サイズが小さいパソコンに高性能HDDを搭載するが、内部スペースが狭いので冷却性能が低く、高性能HDDだと発熱が大きく温度が高くなりすぎて問題になる場合、高性能と発熱の小ささを両立したSSDがよいです。

SSDの高性能化による発熱増大

SSDの高性能化が進み、高性能SSDだとHDDより発熱が大きいです。

一般的には、SATA接続であればHDDより発熱が小さいですが、PCI Express接続だと高性能なのでHDDより発熱が大きいです。

動作温度範囲

内部温度、周囲温度

仕様に記載されている動作温度範囲は、SSDでは内部温度の場合もあれば周囲温度の場合もあります。HDDでは周囲温度の場合が多いです。SSDではコントローラーの性能が向上し続け発熱が増大しており内部温度の方が重要のため、動作温度範囲が内部温度の場合が結構あります。

SSDの動作温度範囲が周囲温度であり、かつその範囲内であっても、内部温度が高すぎて性能が低下したり最悪故障する恐れがあります。HDDでは動作温度範囲が周囲温度であり、かつその範囲内であれば内部温度もその範囲内です。そのため、SSDでは動作温度範囲を内部温度にするのが適しており、HDDでは内部温度と周囲温度どちらでもよく、わかりやすい周囲温度の場合が多いです。

適正温度

適正温度の上限

SSDはHDDより適正温度の上限が高いです。上限はSSDが70度、HDDが50度です。温度が上限を超えると、故障率が上昇します。

SSDでは故障率の上昇に限らずサーマルスロットリングによる性能低下も防ぐために、高負荷時に70度以下が必須です。サーマルスロットリング発動温度はSSDによって違いますが、一般的には70度程度のためです。できれば50度等、70度より低い温度が望ましいですが、高性能SSDだと困難なので60度程度が目安です。

SSDもHDDも温度が低いほどよいわけではなく、ある程度は温度が高い必要があります。温度が低すぎると正常に動作せず、最悪故障する恐れがあります。

容量あたりの価格

SSDはHDDのように低価格化が進んでおらず、容量あたりの価格が高いです。

昔はHDDも容量あたりの価格が高く簡単には大容量を選べませんでしたが、そのときを思い出すほどSSDは容量あたりの価格が高いです。

SSDも低価格化が進んでいますので、徐々に容量あたりの価格が高いというデメリットが小さくなってきていますが、まだまだ大きなデメリットです。

将来において、さらに低価格化が進み容量あたりの価格がHDDと同じくらいにまでなるかもしれません。

HDDは容量あたりの価格が安く、大量のデータを安く保存しておきたい用途に向いています。

1台あたりの容量

SSDは容量あたりの価格が高いので、HDDと比べると1台あたりの容量が小さい傾向が見られます。

HDDは容量あたりの価格が安いので、SSDと比べると1台あたりの容量が大きい傾向が見られます。

SSDが登場した頃は容量が小さいものでしたが、1TBを超える等、大容量SSDが増えています。

SSDは容量あたりの価格が高いので、大容量SSDの価格は高いですが、選ぶことが可能になってきています。

コストパフォーマンス

総合的コストパフォーマンス

容量単価で見るとSSDとHDDそれぞれのコストパフォーマンスが同じくらいになってきましたが、それでもHDDの方がコストパフォーマンスが高いです。

容量単価だけではなく総合的にコストを見ると、HDDよりもSSDの方がコストパフォーマンスが高い場合が多いです。

企業

多数のストレージと共にサーバーを導入して使う企業向けの話になりますが、例えばストレージをRAID構成にして可用性も高める場合、HDDでは性能重視ならRAID 1 、可用性重視ならRAID 6が一般的ですが、HDDよりも性能が高いSSDではRAID 6にすることで性能も容量効率も可用性も同時に向上できます。

他にも例があり、例えば多くのHDDを並列に動作させて性能を向上させる場合、HDDよりも性能が高いSSDにすればストレージ台数を減らせて、さらにストレージ搭載スペースや消費電力も減らせます。

SSDはHDDよりも故障率が低いので、故障対応にかかるコストを減らせます。

個人

パソコンを導入し使用する個人向けの話になりますが、ストレージが1台のみであっても性能が高いSSDを使用することで作業効率が向上する場合、作業にかかる時間を削減でき、総合的にコストを見ればSSDの方がコストパフォーマンスが高いです。

MTBF

HDDにもSSDにも様々な製品があり、製品によってMTBFの長さが違うので、比較対象の製品によってはMTBFはHDDの方が長い場合もあればSSDの方が長い場合もあります。

一般的には、SSDはHDDと違って機械的に動作する部品がなく故障しにくいので、MTBFはSSDの方が長いです。

どのくらい長いのかはメーカーによって違い、SSDのMTBFはHDDの1.2〜1.3倍とするメーカーもあれば、2〜3倍とするメーカーもあり、中にはほぼ同等とするメーカーもあります。

データの書き込み回数によって決まってくる寿命

SSDはデータの書き込み回数によって寿命が決まってくる性質を持っており、データの書き込み回数が多いほど寿命が短くなります。

HDDには、そのような性質がありません。

このようなデメリットを聞くとSSDよりHDDがよさそうですが、SSDの技術進歩により一般的な用途であればHDDの機械的な寿命と同程度となるくらい耐久性があります。

データ書き込みが大量に発生する動画編集や画像編集にパソコンを毎日長時間使っても、データ書き込み回数とは別の原因で寿命を迎える可能性の方が圧倒的に高いです。

1日中絶え間なくデータの書き込みが発生する用途だとSSDは不向きであり、SSDよりもHDDがよくなってきますが、そうでなければ気にせずにSSDを使用して問題ありません。

データの保持期間

SSDはフラッシュメモリーを応用したものであり、電子を微細な場所に閉じ込めてデータを保存する仕組みがあります。

長期間経過すると、この閉じ込められた電子が逃げてしまう現象が発生し、データの損失となってしまいます。

どのくらいの期間でデータの損失が起こりえるのかはSSDによって違い、さらにはSSDの劣化具合やSSDを放置しておく環境にもよりますので、どのくらい放置しても大丈夫なのかは一概には言えません。

SSDの劣化がひどくなく環境に問題がなければ、10年といった長期間経過後となりますので懸念する必要がありません。

SSDを日常的に使うなら気にする必要がなく、数日、数週間、数ヶ月、数年くらいなら放置しても大丈夫です。

SSDはデータを一度保存して数十年といった長期間保存したままにしておく用途に向いていません。

このようなデメリットを気にするとしても、HDDの方がよいわけではなく、データを長期間保存したままという用途にHDDも向いていません。

HDDでは長期間が経過すると機械的な寿命を迎えてしまうリスクがあります。

SSDでもHDDでも、定期的なデータのバックアップが欠かせません。

SSDを短期間放置する場合でもバックアップをしておく方がよいです。

SSDは高温に弱いですが、うっかり高温になる環境に放置してしまいデータが消失してしまうかもしれず、他にもデータ消失につながるあらゆる可能性を考慮する必要があります。

使用環境

高温多湿

SSDはHDDより高温多湿に強いです。

HDD内部にはディスクに対しデータ読み書きを行うヘッドがあり、ヘッドがディスクの上を浮いていますが、高温多湿だとヘッドが本来より浮かなくなり最悪ディスクに接触して故障する恐れがあります。

ディスク上には磁気データが記録されていますが、高温多湿だと磁気データが劣化しやすく最悪データが消失します。

ヘリウム入りHDDであれば完全密封なので、ヘッドやディスクが多湿の影響を受けなくなりますが、高温の影響は受けます。

結露

SSDとHDDどちらも結露が厳禁と言えるほど結露に注意が必要ですが、SSDはHDDより結露に強いです。

どちらにも結露が発生するとイオン・マイグレーションも発生し、動作不良が起きるだけではなく最悪故障する恐れがあります。

イオン・マイグレーションとは、金属表面に付着した水分子に金属イオンが溶け出す現象です。

この現象により電気を通してしまい基板の配線で短絡(ショート)が起きる恐れがあります。

HDDではディスクとヘッドがある内部に結露が発生すると、両者に付着した水分によりディスクとヘッドが接触してしまい故障する恐れがあります。

HDDの方が結露の影響を受けやすいので、HDDはSSDより結露に弱いです。

標高が高い場所

SSDはHDDよりも標高が高い場所に強いです。

正常に動作可能な標高は、一般的にはSSDが海抜5,000mまで、HDDが海抜3,00mまでです。

HDD内部にあるヘッドがディスク上で浮いており、標高が高く気圧が低いとヘッドが浮いてしまい誤作動する恐れがあるので、HDDの方が標高が高い場所に弱いです。

このような機械部品がないSSDであれば標高の上限がなさそうですが、ガスを封入している半導体チップのパッケージが基板上にあり、標高が高く気圧が低い場所だとガスが膨張し破裂する場合があります。

他に瞬電対策用の電解コンデンサーが基板上にあり、これも電解液が膨張し破裂する場合があります。

SSDの方が宇宙線の影響を受けやすく(記録データが破損する)、これも標高に上限がある要因です。

静電気

SSDはHDDより静電気に強いですが、2.5インチSSDの場合に当てはまります。

HDDは基板がむき出しであり、2.5インチSSDはそうなっておらず、基板に手等が触れてしまうことによる静電破壊が起きにくいです。

2.5インチSSDだと静電気防止袋なしで梱包箱に入っている場合があり、HDDだと必ず静電気防止袋に入っていることからもわかります。

静電気防止袋は主に基板を保護するために使用するので、基板がむき出しになっていない2.5インチSSDであれば不要です。

それでも静電気により壊れる恐れがありますので、静電気防止袋に入っている場合があります。

M.2 SSD等、基板がむき出しのSSDだと、HDDと同じくらい静電気に弱いです。

基板がむき出しのM.2 SSD等だと、静電気防止袋に入っている状態で販売されています。

2.5インチSSDであっても静電気により故障する恐れがあるので、取り扱いに注意が必要です。

電源の瞬断

HDDよりも電源の瞬断に弱い

停電等により電力を供給する電源が瞬断してしまった場合、ストレージのデータに問題が発生する場合があります。

SSDはHDDよりも電源の瞬断に弱いです。

SSDはセルと呼ぶ場所にデータを保存しますが、SSD内部には多数のセルが並んでいます。

セルには書き込み回数による寿命があり、一部のセルにて書き込み回数が突出しないようにセルに対して連続的に記録しないので、電源の瞬断によりデータの整合性がとれなくなりやすいです。

HDDでは連続的に記録しますので、電源の瞬断によりデータの整合性がとれなくなりにくいです。

SSDにはTrimと呼ぶ機能があり、SSDに対しデータアクセスが発生していないときでもデータ書き込みが発生している場合があり、これもSSDが電源の瞬断によりデータの整合性がとれなくなりやすい要因です。

補助電源の普及

SSDの中には、キャパシターを補助電源に使用し、電源の瞬断によるデータ破損を防ぐ機能を搭載する製品があります。

昔はエンタープライズ向けSSDに機能搭載製品がありコンシューマー向けSSDにはありませんでしたが、今では機能搭載製品があり普及しています。

昔と違って今ではSSDはHDDよりも電源の瞬断に弱いとは言えません。

ストレージ設計

SSDはHDDよりもストレージ設計が簡単であり、使用する台数を少なくできるので設置スペースとコストを抑えられます。

ストレージ台数が少なくなれば故障等のトラブル発生台数も少なくなり、メンテナンスコストを抑えられます。

RAID

多数のHDDを並べて設置しRAID 01(RAID 0+1)構成してきたが、SSDを使用すればRAID 5構成で同等以上の性能が得られ、容量効率が高くなりコストを削減できます。

IOPS

HDDで高いIOPSを実現するには多数を並列動作させる必要がありますが、IOPSが高いSSDであれば少数で済みます。

データ配置

HDDでは負荷が大きくなると性能が低下するため、性能を維持するためには複数のHDDを設置し、負荷が分散されるようにどのデータをどのHDDに保存するか考慮する必要があります。

SSDでも考慮が必要ですが、HDDと比べて大幅に性能が高いSSDであれば、考慮が必要な作業が大幅に減り、HDDと違ってSSDでは必要な性能を実現するためのストレージ設計が簡単です。

音質

HDDだろうがSSDだろうが音楽データに違いがなく、HDDとSSDで音質に違いが出てくるとは考えにくく疑わしいですが、SSDの方が音質がよいです。

HDD内部にはモーターがありノイズ発生の原因になり、モーターがないSSDはHDDと比べるとノイズが少ないので、SSDの方が音質がよいです。

ノイズ対策がしてあれば音質に違いがなく、例えばパソコンとスピーカーをUSBケーブルで接続し、USBケーブルにノイズが流れないように対策済みであれば音質に違いがありません。

トラブル

相性問題

SSDはHDDより相性問題が起きやすいです。これは初期SSD登場後から数年間に当てはまる話であり、今ではSSDはHDDと同様に相性問題が起きにくいです。

昔はSSDがマザーボードとの相性に問題が生じ、パソコンの動作が不安定になったり正常に動作しないトラブルが見られましたが、今ではまず見られません。

ストレージとマザーボードで相性問題が発生する主な原因ですが、規格がバージョンアップすると旧バージョンとの違いが生じるためです。新バージョンは旧バージョンと互換性を維持しますが、旧バージョンで曖昧な仕様を明確に決める場合があります。SSDの方が曖昧な仕様を厳しくする傾向があります。今まで仕様に曖昧な部分があるおかげで動作可能だったが、厳しくなって動作不可能になる場合があります。

SSDの相性問題が起きにくくなりましたが、バージョンアップによる曖昧な仕様への厳しさに違いがありますので、厳密にはまだSSDの方が起きやすいです。


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