メインメモリーのECC

最終更新日 2023年09月07日

メインメモリーのECCとは

基礎

メインメモリーのECCとは、Error Checking and Correctingの略であり、メインメモリーで発生したエラーの検出と訂正を行う機能です。イーシーシーと読みます。

ECCメモリー

ECC対応のメインメモリーをECCメモリーと呼ぶ場合があります。メモリーがメインメモリーを指すとは限らないと似たように、ECCメモリーという用語がECC対応のメインメモリーを指すとは限りません。

冗長ビット

ECCでは1ビットのエラーの検出と訂正を保証するために、データに加える冗長ビットが何ビットか?その答えとは、データのビット幅が2のx乗の場合はx+2です。メインメモリーではバス幅が64ビットであり、データのビット幅が64ビット=2の6乗なので、冗長ビットが6+2=8ビットです。

種類

メインメモリーの種類にはDIMM、SO-DIMM、MicroDIMM、RIMMがあります。MicroDIMMにはECC対応の製品がありません。RIMMの場合、ECC対応だとメモリーモジュールにECCと記載されているシールが貼り付けられています。

メモリーチップの数

ECC対応だと非対応と比べてメモリーモジュールにあるメモリーチップが多いです。エラー訂正用のデータを記録するメモリーチップがあるためです。一般的にはECC対応だとメモリーチップ数が5,9,18のどれか、非対応だと4,8,16のどれかです。これに該当しない場合もあるので、メモリーチップの数のみで判断するのがよくありません。

メインメモリーのECC利用条件

CPUとマザーボードもECC対応の必要あり

ECCを利用するには、メインメモリーに限らずCPUとマザーボードもECCに対応している必要があり、ECCを有効にする必要もあります。

CPUとマザーボードがECC非対応でもECC対応メインメモリー使用できる

CPUかマザーボード、または両者がECCに対応していない場合、ECCを利用できませんが、ECCに対応しているメインメモリーを使用できます。マザーボードがECC対応の場合、ECCを無効に設定しないと正常に動作しない可能性があります。正常に動作するとは限らずシステムが不安定になる、パソコンが起動しない等のトラブルが発生する可能性があります。

メインメモリーのECCの必要性

メインメモリーでエラーが発生すると、メインメモリーが保存しているデータの破損や、OSやソフトウェアの異常終了につながることがあります。

ECCを利用しないと問題がありそうですが、メインメモリーのエラー発生率は非常に低くエラーが滅多に発生しませんので、ECCの必要性は低いです。

パソコンを長時間連続動作させ続ける必要や、メインメモリーが保存しているデータが破損してしまうと深刻な損害が出る場合はECCが必要ですが、一般的なパソコンの使い方であればECCは不要です。

以下はECCが必要な例です。

パソコンを動作させ続け何らかのサービスを24時間365日提供する場合、メインメモリーでエラーが発生し異常終了してしまうとサービス提供者も利用者も困りますのでECCが必要です。

大規模な数値計算を何日にも渡ってパソコンにプログラム処理させ続ける場合、数値計算途中にメインメモリーでエラーが発生し異常終了してしまう、異常終了とまではならなくても数値計算結果が狂ってしまうと数値計算が無駄になってしまいますのでECCが必要です。

パソコンで動画編集や画像編集を行っているときに、メインメモリーでエラーが発生しメインメモリーが保存しているデータが破損し、最後にストレージに保存してから編集したデータが失われてしまうと深刻な損害が出る場合、ECCが必要です。

ECCが必要な例は他にもありますが、ECCが必要になる用途は特殊ですので、一般的なパソコンの用途ではECCは不要です。

出典

ECCメモリー - 意味・説明・解説 : ASCII.jpデジタル用語辞典(2008/10/07更新記事)
ECC (Error Checking and Correcting) 鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」(1998/08/05公開記事)
メモリーのECCとは? | 日経クロステック(xTECH)(2007/06/01公開記事)


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