Bluetooth - タブレットPCの選び方

最終更新日 2016年08月03日

Bluetooth とは

Bluetooth で広がる使い方

Bluetooth(ブルートゥース)は、機器同士で無線通信が可能となる機能です。タブレット PC に限らず、デスクトップパソコンやノートパソコン、スマートフォン、周辺機器等、様々な機器に搭載され利用されています。

Bluetooth は、タブレット PC と別のパソコンとデータをやり取りする使い方も便利ですが、タブレット PC では Bluetooth 搭載の周辺機器と無線接続する使い方が特に便利です。

例えば、Bluetooth 搭載のキーボードやマウスと無線接続すれば、タブレット PC をノートパソコンのように使えます。他に、Bluetooth 搭載のヘッドセットと無線接続すれば、接続ケーブルを気にせずに通話や音声を楽しめるようになります。

Bluetooth ではなく、USB 端子等の接続インターフェースに周辺機器を有線接続しても使用できますが、タブレット PC は外部インターフェースが少ないので、Bluetooth の方が複数の周辺機器を同時接続しやすいです。

このように Bluetooth があるとタブレット PC の使い方の幅が広がりますので、有線接続となる外部インターフェースが少ないタブレット PC では、Bluetooth は必須とまでは言わないですが、あった方が良いです。

Bluetooth の選び方

Bluetooth 搭載か念のため確認を

Bluetooth を利用する予定があるなら、Bluetooth 搭載か仕様等を見て確認しておきたいですが、たいていのタブレット PC には Bluetooth が搭載されており、Bluetooth 非搭載のタブレット PC を見つけるのは難しいほどです。

それでも、Bluetooth 非搭載である可能性がありますので、念のため仕様等を見て Bluetooth 搭載か確認しておきたいです。

Bluetooth アダプター

Bluetooth を利用するなら、Bluetooth が搭載されているかどうかだけでなく、Bluetooth の規格、最大通信速度、プロファイル、最大通信距離を確認して選ぶ必要があります。

これらの Bluetooth 関連の仕様は、モデルによって異なります。もし選ぼうとしたモデルの Bluetooth 関連の仕様が自分に合わなかった場合、モデルを選び直すのではなく、Bluetooth アダプターという周辺機器を使用する方法があります。Bluetooth アダプターを使用する事にすれば、Bluetooth 関連の仕様を気にせずに選べます。

Bluetooth が必要であっても、Bluetooth アダプターを使用する事にすれば、Bluetooth が搭載されていないタブレット PC も選択肢に入ります。

Bluetooth アダプターは USB 端子に接続して使用しますが、タブレット PC は USB 端子数が少ないモデルが多く、USB 端子が1つしかないと Bluetooth アダプターを接続したら、他の USB 接続機器を接続できません。USB ハブを使用する手がありますが、タブレット PC を持ち運びにくくなります。

Bluetooth アダプターは通常サイズの USB 端子に合わせて作られている製品が圧倒的に多く、小型の Micro USB 端子のみ搭載タブレット PC だと、変換アダプターも必要です。

そのため、USB 端子数が少ない、または Micro USB 端子のみ搭載タブレット PC を選ぶなら、初めから搭載されている Bluetooth の利用を前提にしてタブレット PC を選ぶ方が良いです。

また、タブレット PC と Bluetooth アダプターの組み合わせ方次第では、Bluetooth アダプターを正常に動作しない場合がありますので、なるべく Bluetooth 関連の仕様が自分の用途を満たすタブレット PC を選ぶ方が良いです。

以下では、Bluetooth 関連の仕様を確認して選ぶ事を前提にして、Bluetooth の選び方について記載します。

Bluetooth の規格の選び方

主な Bluetooth 規格

Bluetooth の規格は、定期的にバージョンアップしており、新しいバージョンには新機能や新技術等が Bluetooth の仕様に追加されています。ここで言う Bluetooth の仕様とは、Bluetooth 自体の仕様であり、タブレット PC の Bluetooth 関連の仕様とは異なります。

2016年4月7日時点では、Bluetooth 規格には以下のバージョンがあります。

バージョン 主な仕様変更内容
1.1 ・1.0b が初期バージョンであり、次のバージョンが 1.0b+CE だが、バージョン 1.1 から本格的に Bluetooth が普及した
・最大通信速度は 1Mbps
1.2 ・Bluetooth と同じ周波数帯(2.4GHz 帯)を使用する無線 LAN との干渉を低減する機能が追加
2.0 ・最大通信速度を 3Mbps へ向上させる通信方式 EDR(Enhanced Data Rate)が追加
・EDR はオプションのため、Bluetooth 2.0 以降に対応した機器であっても EDR が実装されているとは限らない
2.1 ・ペアリングに必要な作業が簡略化
・バッテリー動作時間の延長等につながる消費電力を抑える機能 Sniff Subrating が追加
3.0 ・最大通信速度を 24Mbps へ向上させる通信方式 HS(High Speed)が追加
・HS はオプションのため、Bluetooth 3.0 以降に対応した機器であっても HS が実装されているとは限らない
・電力管理機能が強化され、消費電力が低下
4.0 ・大幅に消費電力を抑える通信方式 LE(Low Energy)が追加
4.1 ・Bluetooth と同じ周波数帯(2.4GHz 帯)を使用するモバイル端末向け通信サービスとの干渉を低減する機能が追加
・通信方式 LE のデータ転送が効率化
・自動再接続機能が追加
・通信方式 LE にて直接インターネット接続できる機能が追加
・通信方式 LE でもホストとクライアント同時動作できる機能が追加

Bluetooth に様々な機能や技術等が追加されてきましたが、一部は実装が必須とはなっていません。例えば、Bluetooth 3.0 で最大通信速度を 24Mbps へ向上させる通信方式 HS が追加されましたが、これは実装が必須とはなっておらず、タブレット PC が Bluetooth 3.0 以上に対応していても、実装されているとは限りません。

タブレット PC では、対応している Bluetooth 規格のバージョンが同じなら、実装内容はほぼ同じですので、あまり実装内容の違いを気にする必要はありませんが、もし選ぼうとしたモデルの実装内容が自分に合わず、他に選びたいモデルが見つからなかったら、Bluetooth アダプターを使うと良いです。

Bluetooth 4.0 以上が選択の目安

2016年4月7日時点では、タブレット PC は多くのモデルが Bluetooth 4.0 または Bluetooth 4.1 に対応しています。

新しい Bluetooth 4.1 に対応しているモデルを選びたいですが、Bluetooth 4.0 以下に対応しているモデルでも、Bluetooth アダプターを使う方法がありますので、無理に Bluetooth 4.1 に対応しているモデルを選ぶ必要はありません。

Bluetooth 規格の互換性を考慮した選び方

Bluetooth 規格には複数のバージョンがあります。タブレット PC と別の機器を Bluetooth 接続して使用する場合、対応バージョンが異なる組み合わせだと、互換性がない、すなわち接続して使用できない場合があります。正確には、実装されている通信方式で互換性の有無が決まってきます。

ここで、Bluetooth 規格の各バージョンの仕様に含まれる通信方式を整理します。BR(Basic Rate)は、Bluetooth 1.1 から仕様に存在する通信方式です。EDR(Enhanced Data Rate)は、Bluetooth 2.0 から仕様に追加された通信方式であり、BR よりも通信速度が速いです。HS(High Speed)は、Bluetooth 3.0 から仕様に追加された通信方式であり、EDR よりも通信速度が速いです。LE(Low Energy)は、Bluetooth 4.0 から仕様に追加された通信方式であり、大幅に消費電力を抑えて通信できます。

バージョン 仕様に含まれる通信方式
Bluetooth 1.1 BR
Bluetooth 2.0〜2.1 BR、EDR
Bluetooth 3.0 BR、EDR、HS
Bluetooth 4.0〜4.1 BR、EDR、HS、LE

Bluetooth 3.0 までは、EDR と HS の実装は任意でしたが、BR は必ず実装され BR で通信できましたので、互換性について気にする必要はありませんでした。

Bluetooth 4.0 から LE が仕様に追加されましたが、BR、EDR、HS とは互換性がありません。また、LE の実装は任意であり、さらには LE のみ実装が可能となりましたので、互換性がなくなる場合が出てきました。

タブレット PC では、Bluetooth 4.0 以上に対応しているなら、BR と LE は必ず実装されていますが、小容量バッテリーや電池で動作する周辺機器には、Bluetooth 4.0 以上に対応しており、かつ LE のみ実装されている製品が見られます。

タブレット PC が Bluetooth 3.0 以下に対応している場合は、どのモデルにも LE は実装されていませんので、LE のみ実装されている機器とは互換性がない、すなわち接続して使用できません。そのため、LE のみ実装されている機器を使用するなら、Bluetooth 4.0 以上に対応しているタブレット PC を選ぶ必要があります。

Bluetooth 4.0 以上に対応している Bluetooth アダプターを使うなら、Bluetooth 3.0 以下に対応しているタブレット PC を選んでも問題ありません。

最大通信速度の選び方

Bluetooth の最大通信速度は、実装されている通信方式におって決まってきます。以下は、各通信方式の最大通信速度です。

通信方式 最大通信速度
BR(Basic Rate) 1Mbps
EDR(Enhanced Data Rate) 3Mbps
HS(High Speed) 24Mbps
LE(Low Energy) 1Mbps

HS が最も最大通信速度が速いですが、消費電力が無線 LAN 使用時と同じくらいになってしまい、低消費電力という Bluetooth のメリットが薄れてしまいます。

バッテリー動作するタブレット PC では、消費電力が高いと大きなデメリットになるせいか、HS が実装されているモデルは個人的には見た事がありません。他の機器では HS が実装されている製品は非常に少なく、HS が実装されていなくても特に困る事はありませんので、EDR が実装されていれば十分です。

比較的新しいモデルなら EDR が実装されているはずですが、EDR が実装されていない、すなわち最大通信速度が 1Mbps では足りなくなる可能性が高いです。

Bluetooth 搭載キーボードやマウスを使う程度なら問題ありませんが、Bluetooth 搭載イヤホンやヘッドフォン、スピーカー等と接続して音声データを転送し十分な音質を実現するなら、最大通信速度が 1Mbps では足りません。

Bluetooth のプロファイルの選び方

主なプロファイル

Bluetooth が搭載されているタブレット PC に接続して使用可能な Bluetooth 機器は、対応しているプロファイルによって決まってきます。

Bluetooth では、通信時におけるデータ送受信の仕方がプロファイルで定義されており、Bluetooth で接続する機器同士では、お互いに同じプロファイルに対応していないと接続して使用できません。

例えば、Bluetooth に対応しているキーボードやマウスは、HID(Human Interface Device Profile)というプロファイルに対応している製品が多いですが、そのような製品とタブレット PC を Bluetooth 接続して使用するなら、タブレット PC も HID に対応している必要があります。

以下は、主なプロファイルです。

プロファイル 用途
A2DP(Advanced Audio Distribution Profile) ヘッドフォンやイヤホン等に音声を伝送する
aptX ヘッドフォンやイヤホン等に音声を伝送する(音質が向上、音声の遅延が低減しており、エラー回復機能が追加されている)
AVRCP(Audio/Video Remote Control Profile) AV機能のリモコン機能を制御する
BPP(Basic Printing Profile) 携帯電話等からプリンターへ印刷データを転送し、印刷機能を制御する
BIP(Basic Image Profile) 機器に対し、画像を転送する
DIP(Device ID Profile) デバイスの認識等のために必要なデバイス固有の情報を提供する
DUN(Dial-up Networking Profile) 携帯電話や PHS を経由してインターネットにダイヤルアップ接続する
FAX(FAX Profile) FAX を送信する
FMP(Find Me Profile) 見つからない機器の場所を特定するために、アラームやバイブレーションを鳴らす
FTP(File Transfer Profile) パソコン同士でデータを転送する
GAP(Generic Access Profile) 機器に対し、認識、接続の確立や認証、暗号化を行う
GATT(Generic Attribute Profile) 各プロファイルで通信仕様は異なるが、基本となる共通化した通信仕様で通信する
主に通信方式 LE を実装する機器で使われる
GAVDP(Generic Audio/Video Distribution Profile) AV機器に対し、音声や動画を伝送する
GOEP(Generic Object Exchange Profile) 機器に対し、データを転送する
HCRP(Hardcopy Cable Replacement Profile) プリンターに印刷データを転送する
HDP(Health Device Profile) 医療機器や健康管理機器等のヘルス機器と接続し、データを転送する
HFP(Hands Free Profile) ヘッドセットでハンズフリー通話を行う(音声の送受信だけでなく通話の発着信機能の制御も行う)
HID(Human Interface Device Profile) マウスやキーボード等の操作を行う
HOGP(HID Over GATT Profile) マウスやキーボード等と消費電力を抑えて接続し操作を行う
HSP(Headset Profile) ヘッドセットと音声を送受信する
LAP(LAN Access Profile) Bluetooth を使用して LAN を構築する
MAP(Message Access Profile) 機器間でメッセージを送受信する
OPP(Object Push Profile) 携帯電話同士で、データを転送する
PAN(Personal Area Networking Profile) 複数のパソコン間でネットワーク環境を構築する
PBAP(Phone Book Access Profile) 携帯電話等へ電話帳のデータを転送する
PXP(Promoxity Profile) 通信相手となる機器との距離を測定する
SDAP(Service Discovery Application Profile ) 通信相手となる機器が提供する機能を検索する
SPP(Serial Port Profile) パソコン間で仮想シリアルポートを作成し、シリアル接続する
SYNC(Synchronization Profile) パソコンや携帯電話等との間で、スケジュール帳や電話帳のデータ転送を行い自動的に同期する
TIP(Time Profile) 時刻、時間帯のデータを転送する

Bluetooth の規格で新しいバージョンが登場すると、そのバージョンに新しいプロファイルが追加されてきましたが、対応している Bluetooth 規格のバージョンが同じタブレット PC なら、モデルによる対応プロファイルの差は小さいです。

それでも、モデルによって対応プロファイルに違いはありますので、必要なプロファイルがあるなら、そのプロファイルに対応しているモデルを選ぶ必要があります。

対応プロファイルにこだわり、Bluetooth 以外の仕様も考慮すると、選べるモデルがなくなってしまう場合がありますが、そのような場合は Bluetooth アダプターを使う事にすれば、必要なプロファイルに対応していないモデルでも選べます。

最大通信距離の選び方

タブレット PC と、他の Bluetooth 搭載機器と接続して使用する場合、どれだけ距離を離しても接続して使用できるかは、対応している Class(クラス)によって決まってきます。

以下は、各 Class の最大通信距離です。

Class 最大通信距離
Class1 100m
Class2 10m
Class3 1m

Bluetooth で接続する機器同士で対応 Class が異なる場合は、最大通信距離は短い方となります。例えば、Class1 と Class2 の組み合わせなら、最大通信距離は 10m です。

タブレット PC なら Class2 対応でなければならないわけではありませんが、Class1 では最大通信距離が長すぎ、Class3 では最大通信距離が短すぎますので、どのモデルも Class2 に対応、すなわち最大通信距離は 10m です。

もし Class1 対応、すなわち最大通信距離が 100m 必要であれば、Bluetooth アダプターを使う必要があります。

おすすめタブレット PC 販売ショップ

タブレット PC 販売ショップは数多く存在します。販売ショップを国内メーカー、海外メーカー、ショップブランドに分けると、海外メーカーにはコストパフォーマンスが高く価格が安くても優れたタブレット PC がそろっているのでおすすめです。
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