Kaby Lake(第7世代インテルCore)

最終更新日 2023年09月07日

Kaby Lakeとは

基礎

Kaby Lakeとは、インテルのCPUの開発コードネームの一種です。ケイビー・レイクと読みます。Skylakeの後継です。

Kaby LakeではなくSkylake Refreshと呼ぶ場合があります。Skylake Refreshと呼べるくらいKaby LakeはSkylakeと大きな違いがないためです。インテルが公表した開発コードネームではありません。

発売年

2016年にKaby LakeのCPUの発売が始まりました。

マイクロアーキテクチャー

Kaby LakeのCPUのマイクロアーキテクチャーはCoreです。一般的には開発コードネームに合わせてマイクロアーキテクチャーもKaby Lakeと呼びます。

Kaby LakeはSkylakeの後継です。SkylakeのマイクロアーキテクチャーもCoreですが、一般的にSkylakeと呼びます。Kaby LakeのマイクロアーキテクチャーとSkylakeのマイクロアーキテクチャーは基本的に同じなので、Kaby LakeのマイクロアーキテクチャーをSkylakeと呼ぶ場合もあります。

プロセスルール

Kaby LakeのCPUのプロセスルールは14nmです。14nm+と記載する場合もあります。+(プラス)は改良版を意味します。回路の配線の幅は同じだが、回路の製造に改良が加えられ性能向上、消費電力低下等の変更があることを示すために+(プラス)を付けます。

プロセスルールが10nmではない理由

インテルはTick-Tockと呼ぶ開発サイクルを続けてきました。Tickでプロセスルールの微細化、Tockで新しいマイクロアーキテクチャーに更新という2サイクルでCPUの開発を進めてきました。SkylakeではTockでしたので、Kaby LakeではTickとなりプロセスルールの微細化により10nmになる予定でした。しかし、Tick-Tockの終焉により14nmのままです。技術的な問題でプロセスルールの微細化を進めるのが困難になったためです。

Tockの後にOptimizationが加わります。日本語では最適化です。もう少し具体的に言うとマイクロアーキテクチャーの改良です。Kaby LakeはOptimizationに該当します。ちなみにプロセスルールの微細化をProcess、新しいマイクロアーキテクチャに更新をArchitectureと呼びます。全体を合わせてProcess、Architecture、Optimizationという開発サイクルです。

CPUソケット

Kaby LakeのCPUのCPUソケットはLGA 1151、LGA 2066です。

シリーズ

Kaby Lake-X ・Xシリーズ
・エンスージアスト向け製品
Kaby Lake-S ・Sシリーズ
・デスクトップパソコン向け製品
Kaby Lake-G ・Gシリーズ
・高性能モバイルパソコン向け製品
・CPUにdGPUのRadeon RX Vega M GHグラフィックスを統合した製品
Kaby Lake-H ・Hシリーズ
・高性能モバイルパソコン向け製品
Kaby Lake-U ・Uシリーズ
・薄型・軽量・小型モバイルパソコン向け製品
Kaby Lake-Y ・Yシリーズ
・ファンレスノートパソコン、2in1 PC、タブレット向け製品

ブランド

ブランドにCore i7、Core i5、Core i3、Core m3、Pentium Gold、Celeronがあります。

PentiumがPentium Goldに変更

当初はPentium GoldではなくPentiumでした。開発コードネームGemini LakeではPentiumがPentium Silverに変更となり、Kaby LakeではPentiumがPentium Goldに変更です。Pentium Goldがビッグコアのマイクロアーキテクチャー採用で高性能・高消費電力・高発熱・高コスト、Pentium Silverがスモールコアのマイクロアーキテクチャー採用で低性能・低消費電力・低発熱・低コストであり、ブランドで違いがわかりやすくなりました。

インテルCoreプロセッサー・ファミリーの世代

Kaby LakeのインテルCoreプロセッサー・ファミリーの世代が第7世代です。

Kaby LakeとSkylakeの違い

主な違い

両者の主な違いを簡単に書くと、Kaby LakeはSkylakeと比べてクロック周波数が高い、オーバークロック耐性が高い、消費電力が低いです。ただし、大きな差がありません。Kaby LakeではCPU内蔵グラフィックスの機能を強化の違いもあります。主に動画再生支援機能を強化しています。

Pentiumのコア数スレッド数

Kaby Lake-SにPentiumがありますが、2コア4スレッドになりました。先代のSkylake-Sまで2コア2スレッドでした。Core i3の2コア4スレッドと同じになりましたが、AVXにPentiumは非対応、Core i3は対応です。

コラム

インテル100シリーズのチップセット搭載マザーボードで動作可能

インテル100シリーズのチップセットを搭載するマザーボードは、Skylake(第6世代)のCPU(LGA 1151)に対応です。BIOS(UEFI)をアップデートすればKaby Lake(第7世代)のCPU(LGA 1151)にも対応でき動作します。

Kaby Lake-SとSkylake-Sをベンチマークで性能比較

Cinebench R15

Kaby Lake-S、先代のSkylake-S、両者をベンチマークのCinebench R15で性能比較しました。比較に使用する製品は入手しCinebench R15の実行までできた製品なので、比較に使用しない製品もあります。

Kaby Lake-S

製品 コア/
スレッド
Cinebench R15
Single Score Multi Score
Core i7-7700K 4/8 191 947
Core i7-7700 4/8 182 879
Core i5-7600K 4/4 180 672
Core i3-7350K 2/4 182 460

Skylake-S

製品 コア/
スレッド
Cinebench R15
Single Score Multi Score
Core i7-6700K 4/8 183 890
Core i7-6700 4/8 173 815
Core i5-6600K 4/4 168 594

Kaby Lake-SはSkylake-Sよりもクロック周波数が上がっておりシングルスコアが向上しています。各コアの性能が上がるのでマルチスコアも向上しています。性能が大きく上がったわけではないので、シングルスコアもマルチスコアも差が小さいです。

Kaby Lake-UとSkylake-Uをベンチマークで性能比較

Cinebench R15

Kaby Lake-U、先代のSkylake-U、両者をベンチマークのCinebench R15で性能比較しました。比較に使用する製品は入手しCinebench R15の実行までできた製品なので少ないです。

Kaby Lake-U

製品 コア/
スレッド
ベース/
ターボ(GHz)
Cinebench R15
Single Multi
Core i7-7500U 2/4 2.7/3.5 150 359
Core i5-7200U 2/4 2.5/3.1 132 330
Core i3-7100U 2/4 2.4/- 104 261

Skylake-U

製品 コア/
スレッド
ベース/
ターボ(GHz)
Cinebench R15
Single Multi
Core i7-6600U 2/4 2.6/3.4 146 331
Core i7-6500U 2/4 2.5/3.1 133 306
Core i5-6300U 2/4 2.4/3.0 125 289
Core i5-6200U 2/4 2.3/2.8 115 286
Core i3-6100U 2/4 2.3/- 99 250

Kaby Lake-UはSkylake-Uよりもクロック周波数が少し上がった程度であり、シングルスコアもマルチスコアも少し上がった程度です。


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