Raptor Lake(第13世代インテルCore)

最終更新日 2023年09月07日

Raptor Lakeとは

基礎

Raptor Lakeとは、インテルのCPUの開発コードネームの一種です。ラプター・レイクと読みます。Alder Lakeの後継です。

発売年

2022年にRaptor LakeのCPUの発売が始まりました。

マイクロアーキテクチャー

Raptor LakeのマイクロアーキテクチャーはRaptor CoveとGracemontです。2つのマイクロアーキテクチャーを組み合わせています。

プロセスルール

Raptor LakeのプロセスルールはIntel 7です。Alder LakeのIntel 7から改良してあるので全く同じではありません。Intel 7 Ultra、Intel 6等と呼ぶ場合があります。

CPUソケット

Raptor LakeのCPUソケットはLGA 1700です。

先代のAlder Lake-SもLGA 1700です。Alder Lake-S対応マザーボードでもRaptor Lake-S対応可能になるBIOSの提供がある場合、BIOS更新でRaptor Lake-Sを使用できます。

シリーズ

Raptor Lake-S ・Sシリーズ
・デスクトップパソコン向け製品

ブランド

Raptor LakeのブランドにCore i9、Core i7、Core i5があります。

インテルCoreプロセッサー・ファミリーの世代

Raptor LakeのインテルCoreプロセッサー・ファミリーの世代が第13世代です。

プロセッサー・ナンバーのサフィックス

サフィックス 特徴
K ・アンロック対応
・倍率固定が解除してありオーバークロック可能
F ・CPU非内蔵
・dGPU、すなわちビデオカードのGPU、またはマザーボードのGPUが必要

メインメモリー

  規格 最大チャンネル数
Raptor Lake-S DDR5-5600、DDR4-3200 2

Alder Lakeと同様にDDR5 SDRAMとDDR4 SDRAMに対応です。両者に互換性がありません。マザーボードにDDR5 SDRAM対応製品とDDR4 SDRAM対応製品があります。両者に対応の製品はありません(2022/11/02時点)。

Raptor LakeとAlder Lakeの違い

コア数スレッド数

Raptor LakeはAlder Lakeよりもコア数スレッド数が多いです。

ブランド コア数/スレッド数
Raptor Lake Alder Lake
デスクトップパソコン向け(Raptor Lake-S、Alder Lake-S)
Core i9 8P/16+16E/16 8P/16+8E/8
Core i7 8P/16+8E/8 8P/16+4E/4
Core i5 6P/12+8E/8 6P/12+4E/4
6P/12+0E/0
Core i3 - 4P/8+0E/0
Pentium Gold - 2P/4+0E/0
Celeron - 2P/2+0E/0

Pコア(パフォーマンス・コア)ではなくEコア(エフィシエント・コア)を増やした理由は、インテルが非公表なので不明です。EコアはPコアよりも性能が低いが、コアのサイズが小さく電力効率が高いです。Pコアよりも消費電力と発熱を抑えながらコア数を増やせるので、Eコアを増やした可能性が考えられます。

クロック周波数

Raptor LakeはAlder Lakeよりもクロック周波数が高いです。

最大ターボパワー

Raptor LakeはAlder Lakeよりも最大ターボパワーが大きいです。最大ターボパワーとは、CPUが最大ブーストクロックで動作するときの消費電力です。英語ではMaximum Turbo Power、略してMTPと呼ぶ場合もあります。最大ターボパワーが大きいほど消費電力と発熱も大きいです。プロセスルールの改良による最大ターボパワーの減少分を上回るほど、コア数が増えクロック周波数が高くなったことによる最大ターボパワーの増大が大きいです。

メインメモリー

Alder LakeはDDR5-4800まで対応ですが、Raptor LakeはDDR5-5600まで対応です。

Raptor Lake-SとAlder Lake-Sをベンチマークで性能比較

Cinebench R23

Raptor Lake-S、先代のAlder Lake-S、両者をベンチマークのCinebench R23で性能比較しました。比較に使用する製品は入手しベンチマークテストまでできた製品のみです。

Raptor Lake-S

製品 コア/
スレッド
Cinebench R23
Single Score Multi Score
Core i9-13900K 8P/16
16E/16
2219 37912
Core i7-13700K 8P/16
8E/8
2092 30425
Core i5-13600K 6P/12
8E/8
1974 23565

Alder Lake-S

製品 コア/
スレッド
Cinebench R23
Single Score Multi Score
Core i9-12900KS 8P/16
8E/8
2084 27783
Core i9-12900K 8P/16
8E/8
1978 26617
Core i7-12700K 8P/16
4E/4
1912 22711
Core i5-12600K 6P/12
4E/4
1870 17496

プロセッサー・ナンバーの最初の2桁が世代を表します。他の数字やアルファベットが同じであれば先代後継の関係がわかります。例えばCore i9-13900KはCore i9-12900Kの後継です。

Raptor Lake-SはAlder Lake-Sよりもシングルスコアもマルチスコアも向上していますが、シングルスコアは若干の向上です。コア数スレッド数が増えたのでマルチスコアは大幅に向上しています。

Raptor Lake-SとRaphaelをベンチマークで性能比較

Cinebench R23

Raptor Lake-SとRaphael、両者をベンチマークのCinebench R23で性能比較しました。RaphaelはAMDのCPUの開発コードネームであり、第5世代AMD Ryzenです。比較に使用する製品は入手しベンチマークテストまでできた製品のみです。

Raptor Lake-S

製品 コア/
スレッド
Cinebench R23
Single Score Multi Score
Core i9-13900K 8P/16
16E/16
2219 37912
Core i7-13700K 8P/16
8E/8
2092 30425
Core i5-13600K 6P/12
8E/8
1974 23565

Raphael

製品 コア/
スレッド
Cinebench R23
Single Score Multi Score
Ryzen 9 7950X 16/32 2104 38067
Ryzen 9 7900X 12/24 2024 29097
Ryzen 7 7700X 8/16 2002 19792
Ryzen 5 7600X 6/12 1969 15078

Raptor Lake-Sの先代Alder Lake-Sが相手のときは、Raphaelの方がスコアが高かったです。特にマルチスコアが圧倒的に高かったです。Raptor Lake-SとRaphaelでは異なる比較結果です。PコアとEコアの違いを考慮せず単純にスレッド数が同じ製品同士を比較すると、シングルスコアもマルチスコアも同じくらいです。

コラム

Raptor Lake-Pのプロセッサー・ナンバーの数字が4桁

Raptor Lake-Pのプロセッサー・ナンバーの数字が4桁です。従来の5桁から1桁減りました。例えばCore i7-1360Pがありますが、数字が4桁です。この変更理由をインテルが公表していません。


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